【感想・ネタバレ】Op.ローズダスト(中)のレビュー

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Posted by ブクログ

改めて思う。
福井氏は人間性がすばらしい。個人を見る目、個人と個人の触れあい方を見る目、
そして世の中全体を判断する力、過去を冷静に・謙虚に見つめる力、
未来に対する問題意識、未来を前向きに見る意識、
そのどれもがなかなか他では味わえないほどの感動を持って、伝わってくる。

それから忘れられがちだが、文章テクニックもかなり高度だと思う。
特に「亡国のイージス」以降の作品は、言葉の選び方と文章の作り方が絶品だ。
そして何よりも魅力的なのが、構成。
特に、それぞれの人生の幕の閉じ方が、いつもすごくよい。

さて。
福井晴敏氏「Op.ローズダスト」
この作品は本当にとてもとてもとても大好きで、
だから上巻と下巻は、大絶賛レビューになるに決まっているので、
あえて中巻は、思ったことをクールに書こう。

誰もかれも、ものすごくステキな人物で、
きっと背景もしっかり設定されているのに違いないのだから、
もう少し生い立ちとかも描いてほしかったなぁと。

ローズダスト全員分、とは言わない。
せめて一功と美佳の過去を、ざっとでもいいから振り返ってほしかった。
欲を言えば、朋希の過去ももう少し・・・

これだけの長さがある作品で、ものすごく細かく描いているシーンも多いのだから、
ついでに生い立ちを掘り下げてもよいのではないか、という気がしてくる。

そうなると「終戦のローレライ」クラスの厚みになってしまうのかも、だけど。
でもあれは、主な登場人物すべてに心を添わせることができるほどの、
丁寧な描き方だったから、なおさら感動したともいえるわけだし。

まあこれは、
あまりにも夢中になって読んでしまったからこその不満、だとは分かっている 笑

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2012年09月18日

Posted by ブクログ

9/16:だいぶ時間がかかってしまったけど、やっと読み終えた。最初は亡国のイージスと同じジャーン、って思っていたけど、いやいやこっちの方がより緊迫感があり、登場人物たちに深みがあるぜ。
国を憂うという考えは同じであっても、どんな行動にうつすのか。政権交代後の国防政策や外交政策をみたこの閉塞感では若杉の思想/行動もあながち間違っていないのではないかと思ってしまう。
しかし、並河さんよ、丹原取り戻すのに自衛隊と警察ぶつけちゃいかんだろう。
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9/3:読み始めた。いやぁスケール大きいねぇ。今の勤務地付近(台場)でのアクションとか不謹慎ながら実際見てみたい。

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2010年09月16日

Posted by ブクログ

朋希たちの過去の因縁が明らかに。つらすぎ。
並河さんとマル六の接触シーンにドキドキ。
しかしマル六は腹に一物持った感じの小汚いおっさんを勝手に想像してたのでギャップにびっくり。

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2010年03月18日

Posted by ブクログ

やっぱり福井さんの作品好きだなー。
登場人物の不器用さとか、人間らしさがすごく好きです。
残るは下巻のみ!!

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2010年03月17日

Posted by ブクログ

元々週刊誌に連載していた小説のようだが、とてもそうだとは感じられないほど、これほど長大な物語でありながら最初から結末まですべてデザインしてから書き出したとしか思えない。
この著者の作品は設定、プロット、ディテール、何をとってもいかにも映像化したくなるようなものばかりだが、しかし、「亡国のイージス」や「ローレライ」を観ても分かるように、とても2時間やそこらの尺に収まるようなスケールのお話ではない。

政治情勢の描写などもかなりのウェイトを占め、舞台そのものはどちらかというと男性読者向けに作られており、それを含め若干難解であったり非現実感を伴う展開もあるにはあるが、それにも拘らず極めて優れた筆運びと巧みな書き込み、リアルなキャラクターづけの力により、グイグイと読者を引っ張っていく。
一体どこまでリサーチしているんだろう? と驚愕するほどのディテールもものすごい。
ただ、最後の臨海副都心での戦闘シーンの細かい描写はちょっとくどくて読み進むのが辛い部分もあったけど…。

いずれにせよ、福井晴敏作品が好きな向きであれば充足できることが確実な、大作。

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2009年12月23日

Posted by ブクログ

待望の文庫版登場!!
ハードカバーでも上下巻になる大作ですが、「終戦のローレライ」のように文庫版4冊にならなかったのは買う方としてはありがたいところです。
内容はこの本棚のハードカバーの方の紹介を参考にしてください。
通勤、通学、授業中のお供に最適な文庫版の紹介しでした。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

面白かった
バトルエンターテイメントストーリー
福井ワールド全開の物語
いつものとおりダイスが出てきます。

そして中巻です。
中巻ではさらにお台場のテロと戦闘が広がります。
さらに、丹原とローズダストの過去の事件の真相が明らかになります。
そこではローズダストのメンバと丹原、さらにはリーダ一功と丹原の悲しい因縁が明らかになります。
結局はその当時の国際情勢の犠牲になってしまう主人公たち。
結果、その過去の事件で傷ついた人たちが今度はテロ側と阻止側で分かれて戦うという悲しいストーリ展開です。
そういった戦いの中でも一功と丹原の会話がなされ、その人物描写に厚みを与えます。
下巻でどういった終わりになるのかが想像されます。
そして、だめ中年も大活躍(笑)

全3巻の中でひとつのテーマとなっている「新しい言葉」と「古い言葉」
新しい言葉をつむぎだすことが日本人が思考し続けることのように感じます。

つづく

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2016年07月23日

Posted by ブクログ

ついに明かされるオペレーションLPの実態。
失意、絶望、裏切りそして復活、反撃。
ここからやん。ここからええところやん。

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2012年02月01日

Posted by ブクログ

そして中巻。
読み終わって、まだ下巻があるのかー、と思うくらい長い(笑)。
それでも、読み進めていくことをやめられない圧倒的な迫力、スピードは変わらず。
ちょっと長いかなー、と思う情景も思いいれ、と考えたらそうなってしまうものだし。
下巻は壮絶そうだ・・・

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2011年12月04日

Posted by ブクログ

謹厳実直という名の思考停止か。
そんなフレーズ思いつく割には『主人公は死なない』ってのは有りなのか。
ハリウッドアクションじゃあるまいし。
ファイナルフェイズに一縷の望み。

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2010年06月26日

Posted by ブクログ

お台場を舞台にしたアクションシーンで始まり、登場人物の過去にまつわる話が語られ、伏線として張られていた謎が徐々に解明されていき、いよいよ最終曲面に突入、というところまでの中巻。全体の雰囲気や(小説を通して訴えかけている)主張がTwelve Y.O.に似通ったところもありちょっと冗長に感じるところも...。いつものパターンなら最終巻(下巻)は壮大なアクションが繰り広げられるはずなので、そこに期待したい。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

2009/2/14 ジュンク堂住吉シーア店にて購入。
2013/3/6~3/12

朋希とローズダストの過去の確執が明らかになりつつ、現在の戦いも緊迫してくる。下巻でどういうふうにストーリーを畳み込むのだろうか。楽しみである。

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2013年03月12日

Posted by ブクログ

かつて国家の秘密組織で特殊訓練を施され、とある作戦で切り捨てられた部隊の生き残りがテロ集団「ローズダスト」となって牙をむく。
切り捨てを実行した3人への復讐を果たしたローズダストだが、彼らの本当の目的は別にあり…?

相変わらず量のある状況描写を読み進めるのは骨が折れるが、真相が次々に明かされ始め、次々と様相を変えていく物語に引き込まれる。
下巻が楽しみ。

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2018年04月02日

Posted by ブクログ

「ローズダスト」とは本書タイトルであり、物語中を通奏低音の流れる「新しい言葉」の象徴とも言える。新しい言葉とはあまりに抽象すぎる感があるが、思うに筆者の考える平和に慣れ親しむ=考えることの休止、即ち既存(社会)の枠組みに拘束され、事態に対してしなやかに思考出来ないことにたいするアンチテーゼと読み替えることができると思う。軍事スリラーの読後感にしては観念的な枕であるが、本作品がこんな感じなので仕方がない。勿論、スリラー作品としては流石!この世界の第一人者として読者に上質の時間を提供してくれる。

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2014年02月05日

Posted by ブクログ

1310 過去の経緯も明らかになり、主人公にも人間味が出てきました。ただ、なんとなく中弛みな感じが。。。

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2013年10月17日

Posted by ブクログ

「アメリカは、もちろん打って出るさ。テロリストの組み立てた論理なんぞ、おかまいなしに。そうするしかないんだ、連中は。ここで弱腰を見せたら、これから寄ってたかって袋叩きにされるってことは目に見えてる。これまでみたいに、見えないところで首謀者の寝首をかくってだけじゃ示しがつかない。全面戦争覚悟で突っ走ってみせるのが、唯一のアメリカン・ウェイってやつだ。」(p.97)

「わかってないな。それがこっち側の理屈だって言うんだ。いまの世界に居場所のある人間。不満はあっても、とりあえずここで生きていきましょうって思える人間たちの側だ。おれやおまえ、ここにいる全員みたいにな。疎外されて、痛めつけられて、いまの世界には生きる価値もないって思ってる連中・・。この世界に居場所のない連中は、どんなバカなことだってやるさ。そうすることで自分の魂が救えるなら」(p.98)

「アメリカにとって、日本は百以上ある国のひとつに過ぎない。でも日本にとっては・・」
「そう。そこに読み違いの原因がある。移民の国アメリカは、異なる者をすり合わせてひとつの国家にするために、あらゆるものを単純化、共通分母化してこなければならなかった。そのわかりやすさがグローバル・スタンダードになり得たわけだけど、一方で他の国にもそれを押しつけて、相手の身になって考える回路を捨ててきた節がある。言い換えれば、相手が誰であれ、自分と同じ程度には世故に長けていて、保身の術もあると期待している。つまり、大人として認めているってことでもあるのだけど。日本人の目からは、それが冷たすぎる父親の姿に映ってしまう」(p.248)

「過酷な自然環境を征服するところから始まり、長い戦乱によって鍛えられてきた西洋文明は、究極的にはスタンドアローンの文明だ。異文化を珍重はしても、協調して発展することはできない。すべての並列化、多様化を認めた欧州連合の無力に収斂するか、9・11以後のアメリカが体現する征服主義に陥るかのどちらかだ」(p.299)

前後の事情なんてどうでもいい、次になにをするか予測させない、無限の変化と可能性を秘めた生身の顔。それが目の前にある。(p.395)

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2020年07月15日

Posted by 読むコレ

なんとか中巻も読了。良く頑張ったな、オレ。
惹きこまれる部分も序々に多くなってきて多少は
辛い思いはしなくなったけど、まだ...この方の文章に
自分が合わないなー。
スッと入ってこないのは何なんでしょうね。まぁ読みにくい(笑)。

ようやく物語の全貌も見えてきたんだけど...
大がかりな国家転覆のその最初のきっかけとしては...
ビミョーじゃないですか? なんか恋愛感情の部分が安っぽく
感じてしまう...。

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2013年02月09日

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