あらすじ
韓国でドラマ化・映画化決定!
初恋の人がフェミニストになった!?
「愛」も「権利」もゆずれない、2人の戦争のような恋愛が始まる。
主人公「僕」の視点で描かれる、フェミニストの彼女の姿。
そこには、今を生きる私たちの「現実」が詰まっている――。
本国では「『猟奇的な彼女』のフェミニストバージョン」といわれ、台湾版刊行時には「キム・ジヨンが結婚前にこの小説を読んでいたら人生が変わっていたかも」とキャッチコピーがつけられた、今をいきる、あなたのための物語。
<あらすじ>
就活を前に不安な僕を癒してくれた、愛らしい僕の彼女。毎日のようにベッタリで、付き合って1周年を迎えた。そんなとき僕は、1年間の海外インターンシップに行くことに。遠距離は不安だけど、彼女なら安心だ、待っていてくれるはず――。しかし、出国当日。空港にいたのは、涙ぐむ彼女を抱きしめる僕ではなく、別れのメールをもらってメンタルが崩壊した僕だった。
そんな初恋を引きずりながら 大企業に就職し3年目を迎えた「僕」ことスンジュン。周囲はほとんど結婚して、「まだ独身なの?」とからかわれることも多い。結婚する女性を選ぶだけなのに、なかなか結婚への意欲がわかない。そんなある日、初恋の彼女と出くわした! 心がまた動き出す……ところが、彼女はこともあろうにフェミニストになっていた!
【目次】
プロローグ
1 偶然出会った君
2 いっそ現れないでほしかった
3 どうせ現れたなら
4 メガルの道理と百万ウォン
5 スタートはしたけれど
6 彼女は本当におかしい
7 週末のデート
8 家族のイベント
9 意外な事件
10 彼女の決断
11 僕のチャンス
12 計画通りに進んでる
13 結婚式場で
14 再び、光化門で
エピローグ
著者あとがき
日本の読者の皆さんへ
訳者あとがき
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
とある作家さんのサイン会で、元パートナーから「日本では男尊女卑はなくならないよ」と言われ、ブチギレたら振られたという相談をしたら、おすすめしてもらった一冊。
元パートナーが発していた言葉と、本書のキム・スンジュンが発する言葉、とても似ていて、当時の「お互いの見えている世界の違い」を思い出した。読んでてちょっぴりしんどかった。
私は、本書の彼女のように、堕胎罪反対のデモで殴られても声を上げ続ける強さはない。彼女のように自分より立場が上の人の性加害を告発できるほどの勇気もない。だけど、自分にできる範囲のことをコツコツと積み重ねて、誰かと連帯して、少しずつでも社会を変えていける人になりたいナ。
最後、中絶が合法化されているアイルランドへ颯爽と旅立っていく彼女、かっこよかった。
Posted by ブクログ
一気読み。
タイトルのセンセーショナルさ、『狂った』というワードチョイスに違和感があった
『彼女』の言いたいこと、主張はとてもよくわかる
ただ、それを目の前の大好きな彼氏に、パートナーに、ぶつけまくることは違うのではないか
一般的な善良な男性と、ミソジニスト、性犯罪者の
間には大きな崖があって
女性を攻撃したり蔑ろにしたりする奴等に
同情の余地はないけれど
(自分の置かれている状況が、昔と違ってクソと接する機会がなくなったから
怒りのメーターが低いのかもしれない)
職場(ベストセラー作家)での理不尽なセクハラ、パワハラ、女性上司の無理解、これらはアラサー以上の多くが経験してきたこと
今の20代くらいではかなり状況が変わり、
職場でのハラスメントは一発アウト
ただそれも良識ある人事がいたり体勢が整っている企業の話で、アラフィフ以上が表舞台から一掃されない限りまだ存在するハナシでもある
退職後、黙っているのではなく、被害者達で連帯し、告発したというラストは良かった
二人が別れを選択したのは賢明だと思う