【感想・ネタバレ】【電子限定おまけ付き】 旦那様と甘やか子守り浪漫譚 【イラスト付き】のレビュー

小中大豆 / 六芦かえで

【イラスト付き】地方の元下級士族の長男・龍郎は、両親だけでなく妹までも失い、年の離れた弟の凛太を抱えて途方に暮れていた。その時華族の子守り募集を知るが募集は女性のみ。龍郎は女装して凛太と首尾よく潜り込み、初めての帝都で華族の主人の甥・珠希のお世話をすることになる。女装はバレてしまったが、珠希の叔父で雇い主の若き伯爵・春野政隆は強面だがおおらかな性格で、改めて龍郎を珠希の子守りとして雇ってくれたのだった。お屋敷での生活はまるで夢のようで、豪快で意地悪だけど優しい旦那様の政隆と過ごすうちに龍郎はいつしか甘い恋心を抱くようになってーー。 電子限定書き下ろしSSを収録!!

[ななな · ★★★★★]

作者さん買いでした

大正ぽい世界のお話。
あとがきで、本当の大正時代だと戦争など絡んでくるから…と書かれており、悲しいのが苦手なわたしにはかなり刺さる気遣いでした。

受は見た目は女の子っぽいですが、さすが長男！って感じのしっかり者です。誘拐犯にも目潰しきめるくらい勇敢。あとママみがあるという…これは幼少期にトラウマのある旦那様も惚れちゃうでしょうねー

攻は包容力のある大人だけど、けっこう繊細。最初から優しかったし、2人の間ですれ違いとか、恋愛面での邪魔者もでてこなくて、安心して読めました。
まぁ恋愛って感じになるのはほんとに終わりの方なのですが…前半～中盤は恋愛通り越してほとんど子育て夫婦でしたね！

[ブクログ · ★★★★★]

龍郎は両親と妹亡き後、幼い弟、凜太を育てるために、複雑な産まれの珠希の「ねえや」となり、珠希の伯父、政隆と出会う。

両親に愛された龍郎と愛を知らない政隆と珠希。複雑な背景がありながらも、身を寄せ合い家族になる心温まるお話
辛い過去があったり、大人の汚さ狡さに辛い思いをしたりもしますが、しっかり前を向いて、幼子に愛を与える龍郎と政隆の姿にほっこりします。政隆の真摯な愛が善きです。
大正浪漫漂う雰囲気も良かったです。