【感想・ネタバレ】メタ認知 あなたの頭はもっとよくなるのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

認知心理学、教育心理学が専門とされる著者。頭のよさ=「知能」という概念で定義を記してくれています。
①知能とは、学習する能力である
②知能とは、抽象的に考える能力である
③知能とは、環境に適応する能力である
もう、学校での学びから解放されていいんだなと感じる人も多いのではないかと思います。

そして、スタンバーグ、ガードナーと心理学者、研究者の概念を挙げながら「眠ることが大好きな私は‥」と著者の体験に戻っていく筆致は読んでいても飽きさせません。読みやすい!

単純に「メタ認知」とはなにか、という本ではなく、「〇〇すればメタ認知力は獲得できる」という本でもなく、メタ認知という概念を生活の中での扱い方を理解させようとしてくれているような。きっと、第5章の「メタ認知はこうして育つ」が理解できているから、十分にわたしのメタ認知も育っているのではないかな。それはメタメタ認知では、そうではないかもなので、修正が必要かな!

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2023年04月29日

Posted by ブクログ

知りたかったメタ認知の内容が誠実に書いてある本だと思いました。気になるトピックや大げさな見出しで興味を引くような本とは違い、理路整然と時に学術的な知識も踏まえメタ認知についての解説がなされています。

内容はメタ認知とは何か、その働きついてのことはもちろん、頭の良さとの関係、歴史、実践的な話など。特に実践的な話に関しては教育の現場で著者が試されてきたこと踏まえ解説されています。

本への評価になりますが、全編通して著者の言葉で書かれているような信頼感があり、且つ読みやすいです。非常に説得力があり、他の、専門家ではない作家の書いた論文の寄せ集めのような本とは一線を画しています。内容的には入門書だと思うのですが、専門的な知識を持ち合わせた方がここまで噛み砕いて一冊の本にしてくださっているのは珍しい気がします。

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2022年11月11日

Posted by ブクログ

「メタ認知」について、歴史的背景、注目されるに至った経緯、育て方まで書かれた入門書的な一冊。

自分の関心事がメタ認知の育て方なので、その部分を時間をかけて読んだ。

以下、雑感
▼メタ認知を育てる人的環境として「可能な範囲で、生徒や部下に、自分で考え、自分のやり方を工夫・改善する機会を与えること」「まずは、自分で考え、自分のやり方を工夫・改善することを奨励する雰囲気、風土、文化」が大事とあり、これはビジネス用語で言う「エンパワーメント」の発想と共通しているのではないか?
大枠を決めた上で、その枠の中では生徒に自由にやってもらい、タイミングを決めて、こちらからのフィードバックをするのが効果的なのではないか?
▼大人がメタ認知しているところを見本・デモンストレーションとして見せることが効果的というのは興味深い。
▼「メタ認知を助ける人間関係」として「仲間」に活躍してほしいとあった。これは「ピア・サポート」に繋がるのではないか?
メタ認知を促す忌憚ない意見を言い合える関係づくりが前提にあるため、その関係づくりを勉強したい。
▼「メタ認知を促す意見文作成トレーニング」を普通の公立中学校の日常的な国語の授業で実施するためのアレンジ案を考えたい。

思考が促される良い本でした。

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2022年09月09日

Posted by ブクログ

メタ認知とは、思考するわたしを俯瞰して思考すること。世阿弥は“離見の見”と言ったが、この言葉になぞらえると、「離考の考」とでも言おうか。
メタ認知が高まると、主体的自律的に行動でき、自他資本を有効活用でき、どんな環境でも生き抜くことが出来る。これからの時代には重要で必須なものだと思う。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

前半は、学者の先生の著作らしく、メタ認知の歴史など基本的な紹介で、後半からが本書のメインテーマです。

「頭がよい」とは、得た知識を活かすことができることであり、生まれながらの能力ではなく、誰でも訓練で、高めることができるもの、と捉えました。

訓練の方法としては、自分でよく考える→他人の意見を聴くことで考えの幅を広げていくのが有益とのことです。
本書では、メタ認知を鍛えるための教育的実践についても紹介されていますが、若いころにこのような教育を受けるのは、大変よい経験だと思いました。

本書は、頭を良くするための新奇な方法が記載されているわけではありません。
メタ認知が、変化の激しい現代を生きていく上で、必須のものであることは間違いないので、そのことと、メタ認知能力の鍛え方を知識として得たのは有益でした。

ただ知識を得るだけであれば、本やネットでも可能ですが、(できれば)対面で多くの人と接し、色々な考え方に触れることの重要性を改めて認識しました。

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2022年10月16日

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