あらすじ
婚活真っ最中の柿谷莉歩にできた彼氏、宮田博之は大手企業のイケメン敏腕営業マン。その頼もしい仕事ぶりと、どこまでも優しい人柄に莉歩はベタ惚れだったが、博之には「勃起障害」という深刻な悩みがあった……。博之の病いを治そうと奔走する莉歩。やがて彼女は最愛の人がひた隠しにしていた衝撃の事実を探り当てる。二人の恋路の行方やいかに?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
恋愛小説を読んでいたのに、最後はミステリーのような展開に。
学校司書として非常勤で働く主人公の莉歩。
大企業勤めのイケメンの彼氏博之ができる。
高スペックな博之と結婚して同級生を見返すことを夢見ているが、博之はEDだった。
なんとか「まっとうな状態」に戻そうとする莉歩だったが、博之の秘密を知ってしまう。
暴かれていく莉歩の本性。
こんなに自分本位だったのかと驚くとともに、なんだ頭使えるんじゃんと感心するくらい前半と後半で人が変わってしまったかのよう。
周りの人達も自分勝手で面白い。
莉歩とそういう仲になってしまう同僚教師。
莉歩にまとわりつくように絡む女子生徒。
莉歩に好意を寄せる男子生徒。
そして博之。
結局「まっとう」だったのは…
Posted by ブクログ
ぜんやシリーズや江戸彩り見立て帖のテイストかと思って読んだら全然違った(笑)。
主人公の女性は私と体格が真逆なので共感出来ず。自分の身体に自信があると、それを武器に誘惑とか出来るのね、、、そんな発想したことないよ!
不穏な空気は最初から漂っていて、最後はもうドロドロ。
タイトルの「愛と追憶の泥濘(ぬかるみ)」ってピッタリハマる!
Posted by ブクログ
料理をテーマにした時代小説のアンソロジー「まんぷく」の中の一作で、良さそうな作家さん…と思って手に取った「ヒーローインタビュー」が良かった。
で、もう一作さらっとした時代小説を読み、次が、本書。
うむむ、なかなかヘビーだった。
先に読んだ作品から、なんだかんだあっても気持ちの良い読後感を期待していたところに、不意打ちだったからか。
登場人物が、境遇や悪意や運命に翻弄される過酷な物語は数多く読んでいるけれど…
作中の出来事は、犯罪でも死でもないのに、この粘りつくような読後感はなんだろう。
主人公の莉歩が、あまりに普通で…傷付いたり挫折したりしつつ、男性の視線を厭いつつ自分に魅力がある事も知っていて、打算や見栄から身勝手な嘘もつける、本当に普通にいそうな人物だからだろうか。
綺麗事ばかりではない事も描ける、力のある作家さんだということは改めてよくわかった。
イヤミス好きな人なら面白いだろう。
ただ、本作は私の好みではなかった…
ちょっと心して、他の作品を読もう。