あらすじ
キリスト教勢力とイスラーム勢力とが対峙・共存した中世,「太陽の沈まぬ帝国」を築きあげた近世──ヨーロッパとアフリカ,地中海と大西洋という四つの世界が出会う場として,独特な歩みを刻してきたスペイン.芸術・文化・宗教や,多様な地域性に由来する複合的国家形成にも着目して,個性あふれるその通史を描く.
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知らないことが多い分だけ面白かった。ぼんやりとした大きな流れはわかっていたつもりだったけれど、世界大戦が始まるころくらいから一気にわからなくなってたので。ただ、わからない言葉が説明もなくどんどん流れていくので他の本も読もう。
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イベリア半島への人類の進出からフランコ政権後の現国家スペインの今日迄を概説した新書。
スペインには関心があったが、自分が世界史ひいてはヨーロッパ史に詳しくないこともあり、網羅性を感じる一方かなり駆け足にも感じた。やはり一国の歴史を学ぶには一冊では足りないな。
Posted by ブクログ
ローマ人の侵入。カスティーリアに住んでいたケルト人は抵抗。ケルト人の町ヌマンシアがローマ人に包囲される。※セルバンテス戯曲『ヌマンシアの包囲』▼オクタウィアヌス。BC19。南側から侵入し、イベリア半島の全土征服。属州ヒスパニア。→2トラヤヌス(98-117)、初の属州(ヒスパニア)生まれの皇帝。
王宮都市マディーナ・アッザフラー(コルドバ近郊)。アブド=アッラフマーン3。後ウマイヤ▼ジェノヴァ人。ナスル朝に居留。ナスル朝のサトウキビ・果実・絹織物を買って、伊やフランドルで売る。フランドルやイングランドで毛織物を買い、東地中海の香辛料を買い、マグリブで金や黒人奴隷を買い、ナスル朝に売る。レコンキスタにより、ナスル朝グラナダには、コルドバやセビーリャから多くのイスラム教徒が移住していた。
レコンキスタ。主導したカスティーリャの王たちは「自分は西ゴートの血筋を継承した者」と称した▼トレド(昔の西ゴートの都)。イスラーム諸学の中心都市。キリスト教徒がイスラム教徒から取り戻す(1085)。アラビア語文献がスペイン語に翻訳され、スペイン語からラテン語に翻訳された。イブン・シーナーの医学書、アラビア語で遺されていたアリストテレスやエウクレイデスの古典。12世紀ルネサンス▼イスラーム王朝下で庇護民として暮らしていたユダヤ人は、レコンキスタ(キリスト教化)により略奪・追放された。
Posted by ブクログ
スペインの歴史といっても、レコンキスタ、コロンブスの航海支援と引き続く新大陸との関係、カルロス一世からフェリペ二世のスペイン最盛期時代、それらの時期を除いては詳しく知らなかったので、本書のようなコンパクトな形で概観できることは、大変ありがたい。
特に、現在でも大きな政治問題であるカタルーニャやバスク地方についての歴史的経緯、カトリックの存在の大きさ、フランコ体制とフランコ以後の政治状況などについて、教えられるところ多かった。