【感想・ネタバレ】一晩置いたカレーはなぜおいしいのか―食材と料理のサイエンス―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

科学的に料理や栄養について書かれている。

はじめに本を見たとき小説かな?と思ったが、中身は科学的な本だった。
物事の根拠や根源を知りたい人にはとても面白い。

自分が料理するときも応用できたらな〜と思いながら読んでいたが、応用できるまでにはあと何回読んだらいいのか、、、?

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2023年01月03日

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ネタバレ

稲垣栄洋先生はこのようなグルメ方面のお仕事も受けられるのか、と本書を初見して思った。幅が広い。読んでみると、植物専門の筆者ならではの科学本に仕上がっていることに思わずニヤリとしてしまった。構成は、料理(例えばカレーライス)の食材ごと(じゃがいも、にんじん、玉ねぎ)といったカテゴリーに分け連作のように綴ったものである。得意の植物系材料に多くのページが割かれているのはご愛嬌。多くの人が知っている事実から、マニアックな事実まで書かれていて楽しめた。中でも大根の項目が詳しくて好き。インドカリー子さんの巻末解説があるが、こちらも専門的で面白い。グルメ裏ワザ本として読むと、本書は期待外れの部類に入るかもしれないが、食材ウンチク本として受け入れた方が面白くためになる。

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2022年02月08日

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野菜ばかりでなく、食べもの全般の豆知識がたくさん書かれています。
今まで知らない知識ばかりだったので、とても面白かったです。でも、この蘊蓄を人に話すとなると、もう少し知識が必要かな。

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2023年10月14日

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現行の光村国語教科書中1に、ダイコンは大きな根?という説明的文章が載っているのだが、この本からの出典だったとは。知らずに読んでいたので驚き。シンプルで分かりやすい文体。
食べ物、料理、生物分野に興味のある人におすすめ。ついつい誰かに話したくなる知識満載の一冊。特に、赤は食欲増進の色だから、ファストフードチェーンのマークや屋台提灯に用いられていると知って納得。植物の身が赤く色づくのもアピールなのね。

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2023年07月20日

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食材の味や栄養、調理法について、食材が植物や動物として生きていたときの性質や進化の過程およびヒトの歴史を踏まえて科学的に説明されている。本書も稲垣先生の著作として期待どおりの楽しさと学びが得られた。

15ページ
→レタスを包丁で切ってはいけない理由

29ページ
じつは、多くの動物は、ビタミンCを自らの体内で合成する能力を持っています。ところが、果実からは豊富すぎるほどのビタミンCが摂取できたため、果実食のサルは、ビタミンCを作る能力を失いました。

36ページ
植物は寒さに当たると、葉っぱの中の水分が凍りつかないように、糖分や栄養分を葉にため込みます。そのため、寒さを経験した葉菜類は甘く、しかも栄養分が豊富になっているのです。
→イチゴも完全に暖かくなった時期より、もう少し早い時期に寒さを経験して時間をかけて成長したもののほうが甘いと聞いたことがある。似たような原理かもしれない。

38ページ
→ジャガイモを茹でるのは水からのほうが良い理由

48ページ
まず、この有害な痛み物質を消化・分解しようと胃腸のはたらきが活発化します。トウガラシを食べると食欲が増進するのはそのためです。また、カプサイシンを解毒しようと血行も良くなります。
・・・
じつは、カプサイシンによって体に異常をきたしたと感じた脳は、ついには鎮痛作用のあるエンドルフィンという神経伝達物質まで分泌してしまうのです。脳内モルヒネとも呼ばれるエンドルフィンは、疲労や痛みをやわらげる役割を果たしています。
→みんながカレーを好きな理由

59ページ
→ジャガイモを茹でるのは水からのほうが良い理由・2つ目

62ページ
→タマネギを泣かずに切る方法

64ページ
→タマネギの食べ方や調理方法に応じた切り方の使い分け

93〜94ページ
→ピーマンの苦味をなくす方法

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2023年05月13日

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単行本は2010年に家の光協会から刊行されている。
それがこの度、新潮文庫に入ったということだ。

どうしてレタスを刃物で切ってはいけないのか。
玉ねぎを切ったとき目に刺激が少ないのは縦に切ったときか、横に切ったときか。
グリーンピースの臭みの元は何か。
ねぎの葉の「表」とは、筒の内側か外側か。
んな謎が提示され、明晰に説明されていく。

私には特にネギの葉の表裏問題と、ピーマンの苦みを減らすには、刻まない方がよいという話が面白かった。

食卓のサイエンスといった風情の一冊。
そういうたぐいの本は他にもあるが、稲垣さんの文章は明晰で、その点で異彩を放っていると思う。

ついでに、解説で食品化学を専攻した「印度カレー子」さんの文章も、植物学のアプローチとの違いが見えて興味深かった。

この本の内容は古びない。
文庫になったことで、今後も読者を獲得し続けるだろう。

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2023年04月23日

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果実食のサルはビタミンCを体内で作る能力を失った。
肉食動物は肉を分解するために人類の20倍の胃酸濃度。腸は体長の3~4倍と短い。
植物食の人類の腸は12倍、有毒物質が発生しやすい。
食物繊維が排出し、餌としている善玉菌も増える。

葉菜類 
 冬を越しやすいロゼット形状 根っこを太らせる 旬は冬から春
ジャガイモ
 茎が太ったもの 芽が地上に出る時に食べられないように毒のソラニンを生成する
トウガラシ
 カプラシンを解毒するため胃腸が活性化、 脳内モルヒネのエンドルフィンを分泌
 コロンブスが新大陸から持ち込んだ  インドのカレーの味も胡椒から唐辛子へ
 距離を移動し辛さを感じない鳥のみに運んでもらうために赤くなった?
カレーを一晩置くと
 ジャガイモのでんぷんが染み出し、舌に残りやすくなるため味が強く残る
 低い温度で加熱するとペクチンが他と結びつき煮崩れしにくくなる
タマネギ
 サラダには横に切り、水につけると苦みが抜け出る
 炒め物には縦に切り、うまみを逃がさない
ニンニク
 殺菌作用により、体が免疫力を高めるために活性化する
大根
 冬を越すための栄養分 消化酵素で分解し成長 食害を受けると防御の辛み 
赤身と白身
 持久力の赤筋 瞬発力の白筋
ソーセージ
 ウインナー  =羊の腸 <2cm
 フランクフルト=豚の腸
 ボロニア   =牛の腸 >3.6cm
蕎麦  関東 濃口醤油 青魚赤魚 鰹だし  寒冷 保存した野菜
うどん 関西 薄口醬油 白身魚  昆布だし 温暖 野菜の素材を活かす

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2023年01月14日

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キャッチーなタイトルに惹かれて購読。

素材が持つ特性、それによって生まれる栄養素などが分かりやすく説明されています。

私自身は関東育ちですが、両親は関西出身のためよく使う食材や味付けの地域差については実体験も相まって何度も頷きながら読みました。

テーマにした料理ごとにいただきます、で締められているのが素敵でした。

写真におさめるためだけの単純な見た目の綺麗さにこだわるのでなく、素材がもつ特性を活かした彩り豊かな食事が大切だなと再認識しました。

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2022年02月25日

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日常生活で浮かぶ疑問や分かっているつもりだったことが綺麗に解説されている。
カロチンってキャロットからきてたとは。

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2022年02月11日

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あれもこれも美味しい秘密!

タイトルに惹かれて読み始めた。カレーに始まり朝ごはん、チャーハン、お好み焼きなど人気のメニューを手がかりにさまざまな野菜や肉その他食材の育ち方、栄養素、調理の秘密などが紹介される。知らなかったこともあるし、知っていたこともあるし、そういうことだったのかと気付くこともある。毎日食べるご飯がより美味しくなる本。

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2023年07月06日

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身の回りの食材には、さまざまな「謎」がある。トウガラシはなぜ辛くて赤いのか?ニンニクはどうして健康にいいのか?メロンにはなぜ網目があるのか?そして、そんな食材たちが使われる料理にもたくさんの「謎」が隠されている。これらの謎を解くカギは、食材が生きていたときの姿にあった。本書では、野菜や肉、魚などの生き物としての特徴を手掛かりに、食材や料理の謎を、科学的に解き明かしていく。
久しぶりに店頭でタイトル買いした本。言われてみれば理由を知らないことってたくさんあるなあ。植物学とか全く知らないので、へえ~~という思うことばかりで純粋に面白かった。毎日何気なく食べている食材にも奥深さがありますね。夏休みの読書感想文の課題とかに良さそう。

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2022年10月10日

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面白かった!

もしも、孫に「肉しか食べないよ!」と言われたらコレを言いましょう。

人間はサルから進化したから、ライオンと体が違うんだよ。
ライオンは胃酸の濃度も20倍だし、腸の長さも短くて体長の3~4倍しかないんだよ。人間は12倍もあるから、肉だけだとヤバいんだよ、有毒なものが出来ちゃうから早く体から出さないと!
肉だけ食べて生きていくためには特別な体の仕組みが必要なのよ。

コレでいこう!

バナナの減数分裂。
ヒガンバナ・オニユリ・シャガなど球根を使う植物は、中国から持ってくる時に三倍体の物が選ばれたから、種が出来ない。

ソバが救荒食なのは、イネ科の植物と違って茎や葉も食用にする事ができるから。

印度カリー子さんの浸透圧の話が、私には一番すんなり府に落ちました。

ワサビでは涙がでるけど、唐辛子では出ない

サツマイモから根がでるけどジャガイモからは芽が出る。

大根は土から頭が出るけど、ニンジンは出ない。

ネギの先っぽの緑の葉っぱの裏表は?

もう楽しい~。家族には迷惑だけど、アウトプットして、はじめて自分の知識になるから
ボケ防止にね。










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2022年09月20日

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