【感想・ネタバレ】シン・経済安保のレビュー

あらすじ

岸田内閣になって新たに「経済安保担当大臣」が誕生しました。わざわざ担当大臣を任命するくらいですから、政府の強い意志を感じます。では、これからいったい何が起きるのでしょうか。名称に「経済」と付いているので経済界への影響があると思われますが、「経済安保」という言葉で調べても分かりづらいのが実情です。

そこで本書では、「経済安保とは何か」「ビジネスパーソンにどう影響するのか/何をしないといけないのか」を丁寧に解説しています。企業によっては担当役員や担当部署の設置が必要になるなど、企業経営に大きな変化をもたらします。

どのような企業が関係するかと言えば、AIやIT、バイオなどの「重要技術」に関わる企業です。こう書くと「自社は関係ない」と思う人もいるかもしれませんが、「ITシステムにクラウドを活用している」なら、それだけでも本書を読む理由があります。

データの保存場所などで話題になった“LINE事件”を記憶されている方は多いと思います。詳しくは本書に書いていますが、LINE社は違法行為をしていたわけではなかったにもかかわらず、社長による謝罪やシステム更改などを余儀なくされました。この事件を正しく理解するキーワードは「経済安保」です。

もしあなたが映画『シン・ゴジラ』をご覧になっていたとしたら、その映画の中で繰り広げられていた政府の動きは、経済安保の一つの側面を見せてくれています。この映画の政府と同様のことが、企業内で起こるかもしれません。「知らない」が最大のリスクです。本書をお読みになり、1人でも多くの方に、経済安保への理解を深めていただきたいと考えています。

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Posted by ブクログ

巷で話題の「経済安全保障」のキーワードに含意されているトピックの概要を幅広く解説している。細かな部分で情報が最新化されていない部分も一部あったが、自分が詳細を把握していない分野(重要技術の輸出に関すること(ワッセナー・アレンジメントや外為法、その中におけるリスト規制やキャッチオール規制について))の情報はインプットとしてためになった。

一度読んだだけだとすべて頭に入り切らないと思うので、関連する課題に出会ったときに辞書的に読み直すのもありだと思う。その意味で、章ごとに用意されている質問例が有難い。

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2022年01月08日

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