【感想・ネタバレ】新しい信号処理の教科書 ―信号処理の基本から深層学習・グラフ信号処理まで―のレビュー

あらすじ

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信号処理の基礎から最新の理論まで解説!
信号処理は、さまざまなセンサー(カメラ、マイクなど)から得られる信号(音響、画像、映像など)をディジタル化してコンピュータで処理し、瞬時に伝送するのに加え、インターネットで流通、共有させるために不可欠な技術分野です。信号処理によって、人間が聞きやすく、見やすく、分かりやすくし、さらには人間や機械がより高度な分析や判断を行うことを可能にします。

「IoT」や「ビッグデータ」においても、実世界に存在する無数のセンサーからの大規模データ(信号)が実時間で記録、保存、解析されることが前提となっており、「可視化」「見える化」「イメージング」などが実現されます。信号処理がなければ、現代のスマート社会は成り立たないといっても過言ではありません。

本書は、信号処理の大学学部レベルの教科書を想定して書かれていますが、大学院レベルの内容も含まれています。第13章「新しい信号処理」では、深層学習の基礎となるディープニューラルネットワークと、近年注目されているグラフ信号処理についてもふれています。また、本文中には多くの問いを設け、その解答も掲載しています。

第1章 信号処理とは
第2章 信号の表現と演算
第3章 信号処理システム
第4章 連続時間フーリエ解析
第5章 サンプリング
第6章 離散時間フーリエ解析
第7章 高速フーリエ変換
第8章 窓関数と短時間フーリエ変換
第9章 z変換
第10章 ディジタルフィルタ
第11章 離散コサイン変換とウェーブレット変換
第12章 画像・映像の圧縮:JPEG・MPEG
第13章 新しい信号処理

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Posted by ブクログ

信号処理分野の新しい話題にもフォーカスしつつ、広範囲にわたって概説した本。範囲が広いだけに、一つ一つの話題(特に前半の基礎部分)は定義や概念にとどまり図説も少なく深入りしないため、これ一冊を導入にするのは厳しいが、ある程度基礎を知っている人が取りこぼしている分野を簡単に抑えたり、ニューラルネットワークやグラフ信号処理など新しめの話題にふわっと追いつくにはとても良い本だと思った。自分は特に、z変換の復習に加え、DCTやウェーブレット変換、画像圧縮技術、グラフ信号処理などの分野の知識を新たに取り入れることができ、面白かった。

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2022年12月30日

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