あらすじ
この刑事は鬼か仏か。ヤクザが恐れた男。
暴力、殺人、抗争、恐喝、闇金、地上げ、反グレ、けん銃、覚せい剤、エンコ飛ばし。
社会の裏面で蠢く、そんなヤクザたちと常に対決し、身を徹して表社会との防波堤となってきた人たちがいる。
暴力団犯罪を専門とする警察の捜査員たち、いわゆる「マル暴」だ。
日々の柔剣道訓練で体を鍛え抜き、組員の威勢や恫喝にひるまず、巧妙化する暴力団の知能犯罪を見抜き、取調室でヤクザ一人ひとりの人生と対峙する。
四ツ木斎場暗殺事件、日本医科大学病院ICU射殺事件、群馬前橋スナック銃乱射事件、住吉会幹部らによる東京防潮堤工事入札談合事件、岡本ホテル預託金詐欺事件、極東会幹部らによる小指切断重傷傷害事件、山口組幹部らによるC型肝炎薬ソバルディ詐欺事件など。
警視庁において40年にわたって暴力団捜査にかかわり、社会を震撼させたヤクザ犯罪をいくつも解決に導いた「剛腕マル暴」が、その捜査秘録を初めて明かす。
これが暴力団捜査のリアルだ!
(底本 2021年11月発行作品)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
色々な事件についてまんべんなく書かれている。マトリとの違い、(ガサ入れ時)潜入捜査もあるらしく、かなり危険である。交番勤務から、刑事(1割ほど)に段々成っていくのがとても良い。
Posted by ブクログ
交番勤務からマル暴へ移動になると、風体までヤクザ風になってヤクザ側も態度が変わるのが面白かった。
ヤクザに借りを作らない、一線を引く態度は流石だなあと思いました。
Posted by ブクログ
捜査4課(マル暴)の元刑事の経験談をまとめた本。下手なルポライターが全く及ばないほど読みやすいい文章で、マル暴刑事の苦労など楽しく読めた。警察退職後の活動を応援したい。
Posted by ブクログ
クリーンになりつつある社会で、昔と比較してヤクザは減った。だが、暴力的な傾向を持っている人は今もなお存在する。ヤクザが減った為、昔と比較して行政や企業はヤクザ的なものに対する免疫を失っている。因縁をつけられたり、暴力をちらつかされると弱腰になりがち。
そう考えると、日頃から強面の人間に接して、強面の人間に対して耐性をつけることが大事。虐待などの児童相談所での恐喝、脅しにも屈しない。
Posted by ブクログ
刑事物の小説をたくさん読むようになったので、参考程度に読んでみた。
全く別の世界で、それぞれの用語の意味や裏側が見えて、とても参考になった。
Posted by ブクログ
暴力、殺人、抗争、恐喝、闇金、地上げ、反グレ、けん銃、覚せい剤、エンコ飛ばし。社会の裏面で蠢く、そんなヤクザたちと常に対決し、身を徹して表社会との防波堤となってきた人たちがいる。暴力団犯罪を専門とする警察の捜査員たち、いわゆる「マル暴」だ。警視庁において40年にわたって暴力団捜査にかかわり、社会を震撼させたヤクザ犯罪をいくつも解決に導いた「剛腕マル暴」が、その捜査秘録を初めて明かす。
知らない世界だけど、一般人を巻き込む事件が多くなっているからこそ、裏側がこうして安全に読めるのはありがたい。代表的なヤクザの組は知っていても、関東と関西で成り立ちが違うことや今の時世の流れは分からないから、へえ~と思うことばかり書いてある。暴力団相手に一歩も引かず修羅場をくぐりぬけている4課のすごみを感じるとともに、こういう人たちが報われる平和な世の中になってほしいなとも思う。