あらすじ
乃木坂46は、現代のアイドルシーンのなかでグループ全体としても個々人としても絶大な人気を獲得している。彼女たちが支持される背景には、どのような社会的な価値観の変化を見いだすことができるのか。
乃木坂46の舞台演劇への傾倒に着目して、アイドルが「演じる」ことの意味を解きほぐす。そのうえで、ミュージックビデオやドキュメンタリー、ライブパフォーマンスなどを読み解き、2010年代のアイドルシーンが築いた代表的な特徴である「選抜」「事件」「戦場」にためらいを示すことで、乃木坂46が独自の魅力を手にしたことを明らかにする。
アイドルという職能と専門性、〈少女〉とエイジズム、選抜と序列化、個々人のパーソナリティを消費対象にすることで生じる抑圧、理不尽な慣習――。アイドル文化が抱える課題も指摘しながら、乃木坂46がそれらと対峙して獲得した「静かな成熟」、それを可能にする社会的なコンテクストを浮き彫りにする文化評論。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これまで「推す」ということがなかった自分が乃木坂にハマって、
なぜ自分はアイドルに惹かれるんだろうと知りたくなって読み始めた。
乃木坂がAKBと比べてある意味AKBへのアンチテーゼであることがなるほどと思った。
AKBは、「会いに行けるアイドル」で物理的に近かったけど、乃木坂は心理的に近い感じがする。
「私たちと一緒だ(等身大)」と思えるのが乃木坂の魅力なのかなと思った。
アイドル論についてさらに知りたくなるきっかけになった。
使っている言葉は難しくてついていくのに必死だったけど、勉強になった。