あらすじ
2015年の刊行以来、5刷を重ねた好評の『ソーシャルメディア論』の改訂版。
フェイクニュース、購入・視聴履歴や位置情報といったビッグデータ、AI、IoT、クラウドファンディング――ソーシャルメディアは人と情報のつながりを変え、社会を大きく変えようとしている。
しかし、学校や企業でソーシャルメディアを体系的に学ぶ機会は少ない。本書は、ソーシャルメディアの歴史や裏側を動かす技術、関連する法律をわかりやすく解説し、ソーシャルメディアの仕組みを理解できる教科書である。すべてをつなげるソーシャルメディアをどのように使いこなすのか、人や社会とのつながりを再設計する新たなメディア・リテラシー獲得のための視点を提示する。
改訂に際しては、特にアメリカ大統領選挙で明らかになったフェイクニュースがもたらす危険性について各章をアップデートして、理解が進むように工夫した。「権利」「メディア」を「コンテンツ」「地域」に変更し、二次創作や関係人口といったトピックを組み込んだ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本書は気鋭の学者達による大学生向けの教科書として使用されることを念頭に書かれたソーシャルメディアの過去・現在・未来です。体系立てて記されており、少し難しいですが読んで損はないのかなと。
僕が本書を手に取ったのは本屋の棚で横向きに置かれていたからでした。執筆陣は僕と同年代か少し上の世代で、現役の教員やメディア関係者が大半を占め、彼・彼女たちは教壇や職場における「最前線」に立っていらっしゃる方々なので、教科書として書かれている色合いが強いです。
過去・現在・未来…。ここに書かれているのはソーシャルメディアを使いこなし、よりよい社会をつくっていくためのことが15章にわたって描かれ、読むには相当骨が折れますが、中高年にとっては「今」を知るためのツールであり、メインの読者として想定されているであろう大学生には自分たちの「日常」を言語化されたものであり、中高生にとっては「来るべき世界」といった内容であるのかも知れません。
僕は正直、本書を理解しきった上でこの文章を書いているのではないのかもしれませんが、多かれ少なかれ今後生きていく上で関っていくであろう(あるいは全くそうでない方もいるのかもしれませんが…。)ソーシャルメディアについて思いをめぐらせるいい切っ掛けになった一冊でした。
※追記
本書は2019年2月27日、青弓社より『ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する』として再販されました。