あらすじ
『宝島』から3年。お待たせしました。天才・真藤順丈による、ハチャメチャで面白い小説、出来ました
光源氏、坊っちゃん、伊豆の踊子……。文学史を彩るキャラクターたちが帝都を舞台に大立ち廻り! 日本文学至高のアベンジャーズ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文学好きにはたまらないファンタジー。
注釈まで、めちゃめちゃ面白い。
京極夏彦さんの虚実妖怪百物語を思わせるところもあり。
文章が巧みで、語彙が豊か。
初見の言葉が頻繁に出てくるおかげで自分の物知らずを実感させられるのが気持ちいい。
Posted by ブクログ
序章ともいうべき「ある寵児」がそれっぽい文体だなあと思ったらそのままだったわけで。
で、本編はじまったら・・なるほど。そういう。文学界のオールスターというかアベンジャーズというか。と、盛り上がってみたら別にその部分はネタバレでもなんでもなくて公式でちゃんと書かれてるんですね。
いいですねえ。お祭り騒ぎというかエンターテイメント色がそれはすごいことに。
まあ竹取物語と源氏物語は別にすると、基本的に日本の近代文学の面々なわけで。半分・・・も読んでないからなあ。読んでいたら「あのあいつがここに!?」とかいろいろ楽しめたんだろうなあ。まあ読んでなくても大体のあらすじやさわりくらいは知っていたりするので純分に楽しめましたし、逆に元ネタである文学作品に興味がわいたという側面も。
Posted by ブクログ
錚々たる日本文学の登場人物たちが織り成す冒険活劇譚。大震災による被害に打ちひしがれた帝都でひそかに進められているらしい謎の陰謀。暗躍する怪人たちと、恐るべき感染症。それに立ち向かう竹取の翁率いる「血の恩寵」による一派は、あまりにも有名なあの人たち。個々の能力を駆使し強大な敵と相対する彼らの姿は実に痛快です。特に能力としてはどうなのかと思うけれど、坊ちゃんの「無鉄砲」がひたすらにカッコよかったり。六条院の秘められた能力も凄いなあ。単なる色惚けの公卿ではなかったのか(笑)。
案外と有名だけれど読んでいない文学も多いですが、ざっくりと知っているレベルでも充分に面白い。きちんと注釈がつけられているので安心です。むしろまだ読んでいないあれやこれやを読みたくなってしまいますね。とりあえず「神州纐纈城」は読みたいなあ。
度重なる災害や感染症に翻弄されるという状況は現代にも通じるものがあるかもしれません。絶望しかないように見える時もあるだろうけれど。それでも未来があると信じたいです。
Posted by ブクログ
古今東西の名作文学が、史実と虚実を交えて時空を超え交差する、壮大なファンタジー。
物語の舞台は大正、関東大震災後の帝都。不気味な「纐纈布(こうけつふ)」を纏った真紅の軍団から帝都を守るため、竹取の翁を筆頭に、異能を操る名作キャラたちが縦横無尽に大立ち回り。
本書の魅力は何と言っても、圧倒的なまでの文学オマージュとパロディ。
名作のキャラクターや名台詞、象徴的なエピソードが「これでもか!」というほど随所に散りばめられている。既読の作品や、お気に入りのキャラが登場するたびに「あ、これはあのシーンだ!」とテンションが上がらずにはいられない。
巻末には「特盛」状態の原典紹介と注釈が付いているので、未読の作品があっても大丈夫。ただ、注釈を確認しながらだと読み進めるのに時間がかかるのが、贅沢な悩みかも(笑)。読み進めるうちに日本の文学史をおさらいしている気分になり、原典を手に取りたい衝動に駆られてしまう。
「ただの通りすがり」の人でさえ名作キャラだったりするので、一瞬たりとも油断できない。次から次へと現れる顔ぶれにワクワクしますが、あまりの熱量に最後は「満腹状態」で
( ゚д゚)ポカーンと。
私のお気に入りは『山月記』の李徴。最後までとにかく格好よかった!
ラスボスもあの物語の、まさかあのお方だったとは。歴史と未来が交錯する壮大で切ないラストですが、不思議と最後には希望が湧いてくる読後感。
そして、最後に現れたあの「新入り」。
……もしかして、あの方なのでしょうか。