【感想・ネタバレ】ものがたりの賊のレビュー

あらすじ

『宝島』から3年。お待たせしました。天才・真藤順丈による、ハチャメチャで面白い小説、出来ました
光源氏、坊っちゃん、伊豆の踊子……。文学史を彩るキャラクターたちが帝都を舞台に大立ち廻り! 日本文学至高のアベンジャーズ。

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Posted by ブクログ

序章ともいうべき「ある寵児」がそれっぽい文体だなあと思ったらそのままだったわけで。
で、本編はじまったら・・なるほど。そういう。文学界のオールスターというかアベンジャーズというか。と、盛り上がってみたら別にその部分はネタバレでもなんでもなくて公式でちゃんと書かれてるんですね。
いいですねえ。お祭り騒ぎというかエンターテイメント色がそれはすごいことに。
まあ竹取物語と源氏物語は別にすると、基本的に日本の近代文学の面々なわけで。半分・・・も読んでないからなあ。読んでいたら「あのあいつがここに!?」とかいろいろ楽しめたんだろうなあ。まあ読んでなくても大体のあらすじやさわりくらいは知っていたりするので純分に楽しめましたし、逆に元ネタである文学作品に興味がわいたという側面も。

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2022年03月10日

Posted by ブクログ

錚々たる日本文学の登場人物たちが織り成す冒険活劇譚。大震災による被害に打ちひしがれた帝都でひそかに進められているらしい謎の陰謀。暗躍する怪人たちと、恐るべき感染症。それに立ち向かう竹取の翁率いる「血の恩寵」による一派は、あまりにも有名なあの人たち。個々の能力を駆使し強大な敵と相対する彼らの姿は実に痛快です。特に能力としてはどうなのかと思うけれど、坊ちゃんの「無鉄砲」がひたすらにカッコよかったり。六条院の秘められた能力も凄いなあ。単なる色惚けの公卿ではなかったのか(笑)。
案外と有名だけれど読んでいない文学も多いですが、ざっくりと知っているレベルでも充分に面白い。きちんと注釈がつけられているので安心です。むしろまだ読んでいないあれやこれやを読みたくなってしまいますね。とりあえず「神州纐纈城」は読みたいなあ。
度重なる災害や感染症に翻弄されるという状況は現代にも通じるものがあるかもしれません。絶望しかないように見える時もあるだろうけれど。それでも未来があると信じたいです。

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2021年12月28日

Posted by ブクログ

関東大震災に見舞われた街で、ひとりの男が駆け抜ける。未曾有の災害を防ぐために、古典文学アベンジャーズたちの命懸けの戦いがいま、はじまる。

竹取の翁にぼっちゃん、李徴に舞姫、と古典文学の主人公たちが怪異とも言える相手に死に物狂いで奮闘する話。ややこしかったり回りくどかったりするけど勢いで読める。あとあらゆる古典の登場人物たちが実際にそこで生きている、という小ネタがちりばめられてるので古典〜昭和くらいまでの文学大好きな人はめっちゃ楽しいと思う。残念ながらわたしは素養がないけど、巻末の解説と併読するのは楽しかった。

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2022年03月13日

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