あらすじ
人を支配したい本能を持つDomとされたいSub……D/Sが存在する世界。Domである宰相補佐官メルは彼の美貌に目をつけたDomに威圧され、D/S両方の性質を持つSwichだったが為にSub性が目覚めてしまう。不調に陥ったメルを救ったのは第三騎士団長である親友ジェラルドだった。強いDomによる蕩けるほど甘いケアは深い悦楽にメルを引きずり込む。溺れてしまいそうな恐怖を覚えメルはジェラルドを避けるが、本能が彼を求め……。Ciel先生の口絵・挿絵も収録。
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Posted by ブクログ
Dom/subユニバース初心者向け。
Dom(支配欲を持つ)がsub(支配されたい欲求がある)に下す命令(コマンド)は、軽いものならカム(来い)、ニール(跪け)、強めのものでストリップ(服を脱いで晒せ)等がある。通常のDom/sub本だと、コマンドはほぼ英語で行われるけど、この作品はファンタジー設定というのもあり、命令は全て日本語に置き換わっていて、文脈を壊すことなく自然にできているのがとても良い。
どうしたって、なんで突然英語なん。。。て思ってしまうからさー。
それよりは「こっちにおいで」とか「お座り」とか言われた方がしっくりくる。というかこっちの方が断然エロい。(個人の感想です)
受けのメルは「スイッチ」と呼ばれる珍しい性で、Domとsub両方の性質を持ち、そのことに気づかないまま、自分をDom性だと思っていた。ところが、好色な隣国の王に、突然強い「グレア」(Domが持つ威圧的な周波の事。これに当てられるとsub性を持つものは強制的にグレアの持ち主に従ってしまう)を浴びせられ、グレアによるバッドトリップを引き起こす。自分の身体の異変に戸惑うメル。だがそこに、親友であるジェラルドが駆け付ける。
そんなこんなで、ジェラルドはメルとパートナーになるが、ジェラルドは、突然のsub性に戸惑うメルを気遣い、不安にならないレベルの優しいコマンドしか使わない。
Domでもあるメルが、subとしての自分をジェラルドに晒せるようになるまでの、ひたすら甘々なお話。(甘いけどエロ成分は少なめ)
咬ませ犬的存在の隣国の王が、もっと本編に絡んでくるかと思ったら、ただのモブだった。え。メルが攫われたり無理やり的な展開があるんかと思ったら、ないねん。メル、大事にされすぎやで…。
優しいDom/subを読みたい方にぴったりな一冊。