あらすじ
本を買いに行ったはずが、本屋を買ってしまった――
著者は1970年、イギリス、スコットランドのウィグタウン生まれ。「自他共に認める田舎」である故郷を大学進学で離れたが、30歳のとき、クリスマスの帰省中に、立ち寄った老舗古書店「ザ・ブックショップ」を衝動買いしてしまう。諸手続きをへて翌年手に入った店は、いまや10万冊の在庫を擁するスコットランド最大の古書店だ。かつて国内最悪の失業率に苦しんでいたウィグタウンも、書店の町として知られるようになり、町にも店にも世界中から観光客が訪れる。
とはいえ、由緒ある築約200年の建物は維持費がかさむ。厳冬期には客足が途絶え、一方で暖房費はばかにならない。さらに大手書店チェーン、のちには巨大資本アマゾンと電子書籍化という手ごわいライバルが行く手に立ちふさがる。時に奇天烈、時に傍若無人な日々の客たち。有能だけど変人の度が過ぎる従業員(いちばん変わっているのは著者自身だというのが客たちの評)。大人気イベントである秋のブックフェスティバルで起こる騒動の数々。心ゆさぶられる遺品買取。個人書店の店主は、毎日がサバイバル・ゲームだ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最初は古書店主の日記みたいな感じが慣れなかったけど、それでも読み進めていくとじわじわと、その何気ない異国の日常が面白くなってきて、読み終わるのが悲しいまでになっていた。いろんな本を知ることもできたし、スコットランドについてほぼ何も知らなかったけど、この本を通してスコットランドのエディンバラをはじめとした都市や湖など知れたし、人生で行きたいところが増えて嬉しい。
Posted by ブクログ
ヴィグタウンの古書店「ザ・ブックショップ」店主のショーンの日記ご淡々と綴られているのだが、本が好きな人ならきっと気に入るとおもう。読んでる間ずっと紙の匂いというか、古書の匂いに包まれている様で幸せだった。
Posted by ブクログ
ふとしたきっかけで古本屋を買ってしまった男が、スコットランドいちの古本屋になる。
変わった客、難しいスタッフに日々辟易としながらもなんだか楽しそうな商い。
ほぼ 毎日綴られたその商いの記録は、来客数、売り上げなんかも詳らかに記される。
時に毒を含んだその日記は読む者を飽きさせない。
Posted by ブクログ
ただの古本屋さんの日記なんだが、そして何か大きなことが起こるわけでも無いんだが、面白い。
出版された時あちこちの書評欄で話題になったのもわかる。
Posted by ブクログ
書店でタイトル買いしたら当たりだった。
こういう楽しみはネットでは味わえない。
本書も実店舗ならではの面白さで満ちている。
ネット通販や電子書籍、個性豊かな店員ならびに客を相手にしたサバイバルな日々がユーモアと皮肉たっぷりに綴られていて側から見ている分には(あくまでも側から見ている分には)とても楽しい。
何だか連続ドラマになりそうな話だと思っていたら某社がドラマ化権を買い取ったとか、それも納得。
ランダム・ブッククラブが魅力的。
Posted by ブクログ
面白かった。ほんとにいろんな客がいるというか、人がいるというか。客も変だけど店員もちょっと日本と感覚違ってかなりびっくりΣ(゚Д゚)よくドラマや映画に出てくる癖ありすぎるキャラってフィクションと思ってたけど、現実なの?外国暮らせないわ〜。
Posted by ブクログ
スコットランド人の男性を英国紳士と呼んで差し支えないかどうか知見をもちあわせていないが、大雑把に「さすがイギリス人」と言わせる振る舞いを、著者であり本書の主人公でもあるショーン・バイセルは取っている。
著者が経営する古書店は世界最大級だそうである。それゆえか、はたまた紳士の国であるゆえか、単に古書店にやって来るような人々は変人率が低くないということなのか。来訪者の中には特筆すべき変人が少なからずあるようだ。そんな、紳士の国にあるまじき無頼の徒を、おおむね匿名で公開処刑する内容である。
ほぼ楽しく読めはしたが、著者が行き過ぎてると感じることもあり、それを公平であると見るべきか、著者もまたユニークな正義を持ち合わせる人類のひとりにすぎないということなのか。本書は好評で続刊も刊行されているというから、世間の評価は前者なのであろう。
Posted by ブクログ
読み応えあった~
イギリス、スコットランドのウィグタウン。
作者はそこが地元で、30歳の時に帰省中でたまたま立ち寄った老舗古書店を衝動買い!?本ではなく店を?
これは2014年2月から1年間を綴った日記。
ショーンも独特だが、お客さんも変わり者だらけ。
古書店だから尚の事なのかな。
この街はブックタウンとしても知られてるようで、イベントもあったり、いろんな出来事が起こるので、日記を読んでるとてんやわんやの大騒ぎで店主は大変だなと。毒舌にもなるよねって感じです。
続編も去年出してるみたいだし、ぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
古本関係の本で久々の大当たり。
癖のある店主にスタッフ、来訪者たちのやりとりが面白い。
来訪者(客とは言い切れず)の傍若無人ぶりは、日本の同様なエッセイでも時々見かけるので、ある意味どこにでもいるのだろう。
Posted by ブクログ
ちょっと読むの時間かかった。
本当に日記なので、一気に読もうとすると飽きる。というか、飽きた。。
読んでる限り9割のお客様が値切ってきてるような。
言い値でしか買ったことないので新鮮でした。
あと、店員がすごい。やれと言われたことしない。
許されるんですね。喧嘩とか。海外ドラマとかでもよくフランクに上司に絡んだりしてるの見ますけど、自分が経験してきた職場でそんなこと一切ないので、こんな風に仕事できたら楽だろうなと思いました。
お客より店員の業務態度の方が衝撃でした。
Posted by ブクログ
本屋さんで巻き起こるユニークな日常を覗き見る感じ。
よくもまぁ、個性的なお客さんが次々に…
査定に出かけるところは、こちらも宝探し気分で、高揚します。
また、ブックフェスティバルの月も楽しそうで、こういうノリって外国ならではだよなぁと、うらやましく読みました。
なんだかんだいっても知識が多く、店主さん尊敬します。
Posted by ブクログ
ちょっと毒のある言い方をする店主からみた古書店の日々。小説のようでこれが本当のダイアリー。文化の違い、本を売りたい人や古書店を好む人の事情や性格など、いろんな面白さがつまってる。
Posted by ブクログ
中々個人の古書店は日本でも珍しくなっている
中で、スコットランド最大の古書店の店主が
ユーモアを交えて日記として日々の些細な
日常をほのぼのと描いている。
店番をしているニッキーをはじめ、魅力的な
面白い人物が沢山出てくる。
町全体の人々がまるで一つの家族の様で
羨ましい。
作者の本への見識や愛情が溢れている。
そして、古書店の現在の危機的な状況も具体的
に描かれている。
Posted by ブクログ
「The Book Shop」という
そのものズバリの店名の店長で
お名前がbuy sellってなんかスゴい。
(本当の綴りはBythellだけど)
なんというか古本屋の営業日誌であり
生活の記録でもあり、ですね。
細かい愚痴が多いけれど
もちろん仕事を愛してるって感じます。
買取に行った先で
故人の人間模様を知ったりするのなんかは
古書店ならではの経験だろうなぁ。
Posted by ブクログ
スコットランド最大という古書店を30代で購入、経営者となったオーナー氏の本と数少ないいいお客への愛と、むかつく客への辛辣な皮肉と、いろんな意味で個性豊かな店員へのボヤきに溢れる日記一年分が、日々の客数、売上額と共に淡々と続く。読むことで古書店オーナー氏の日常を追体験した気になってきて、さまざまな感情が呼び覚まされる。こういうのを読むと、独立したくなるけど、強靭な胃袋が必要だろう。
Posted by ブクログ
古書店に限らず本を扱うのは大変な仕事で、本が好きでなくてはやってられないということがにじみ出ている。お馴染みさんの温かい眼差しや、理不尽な客への痛烈な皮肉、気が合うのか合わないのか店員たちとのやりとり、そして猫のキャプテン、スコットランドのウィグタウンの1年がユーモラスに描かれている。