【感想・ネタバレ】幻詩狩りのレビュー

あらすじ

1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた……。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。日本SF大賞受賞。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

世界の破滅が詩によってもたらされていく物語。
指し示すものの性質を持ち合わせた詩と”幻語”。それをめぐる物語です。

主に描かれていくのは現代日本(昭和末ぐらい?)ではありますが、未来や過去も描かれていきます。
一貫してあるのは人々に作用する3つの詩。『異界』『鏡』『時の黄金』
それぞれその性質を宿した詩は人々に作用し、世界への破滅に繋がっていくのです。

ブルトンやシュルレアリスムの詩人たち、現代の編集者、そして未来が詩によって繋がっていきます。
SFとして心地よい着地も必見です。

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2022年07月04日

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