あらすじ
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本書の前作『波紋と螺旋とフィボナッチ』は、一見複雑で神秘的な生き物の形が、実はごくシンプルなルールで理解できることを解き明かし、各紙誌書評で絶賛された。本書では前作のテーマを深化させ、さらに多彩な生物の形や模様の謎に迫る。
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Posted by ブクログ
本編も間違いなく面白いが、エピソード挿話がそれを引き立てるのも本著の魅力。例えば、天皇陛下との食事会の話や猿の惑星についてのコラム。リアルな研究者の日常を垣間見ながら、読書を通じて生物を規定する根源を探る旅のよう。
カブトムシの角やカイメンの設計、海底のミステリーサークル。猫や魚、ヘビの縞模様やそこに潜む色素細胞の規則性を解き明かす解説など、生物学に明るくなくても楽しく理解できる内容。
猿を人間の知性まで高めるのは難しくても、人間の外見を猿に近づける事は、それに比較すれば容易。オオカミから多種多様な犬の外見を生み出した事にも触れながら、著者の説得力のある論説には、なるほどなと思った。外見に限らず、また、技術力に拠らず人間の遺伝子操作は倫理観による。面白いなと思うが、生物の根源を探りながら、倫理道徳を守り、最後まで原始的な状態を保つのは、あるいは人間自身かも知れない。
Posted by ブクログ
「ゾウの時間ネズミの時間」に匹敵する面白さ。カタチや模様が生化学的にどう形成するかは非常に難しい学問だと思うが、本書ではくだけた文章が気になりつつも説明がとても上手くて読みやすい。
個人的には貝殻の形が一番腑に落ちて面白かった。
「梃子の第2原理」について評しているが、そもそもフィボナッチ数でもその倍数でもない数字は21までに4つしかない、フィボナッチ数もジンクピリチオン効果ともいえるのではないか
Posted by ブクログ
進化論の自然選択でいきもののカタチが決まるといういつものヤツかと思いきや、変わったカタチや模様がどのように作られているかという進化論から1段掘り下げたお話。
Posted by ブクログ
カブトムシのツノが幼虫の時から既に体内に格納されていて、風船みたいにして膨らんで形成されることが面白いと思った。
天皇陛下が研究者であったことを初めて知って驚いた。理解できるように色々な質問をしたりお話をしっかり聞いて楽しんだりする姿勢はとても見習いたいと思ったし、深い知識があってもそれを見せびらかそうとしないところは真似したいと思う。
所さんの目がテンで前にやっていたオセロで作る体の模様の実験が近藤先生のお助けだったことを知ったし実際に再びその原理を読んで大まかに理解できて面白さを感じた。