あらすじ
舞台はドイツ、童話に出てくるような町、ローテンブルク。探偵カールがクリスマスの夜に出会った、不思議な男とは……? 伊坂幸太郎が初めて書いた小説が、自身の手により、20年の時を経て完全リメイク! クリスマスを彩るにふさわしい、大人も子どもも楽しめるハートウォーミングな一篇です。デビュー10周年を記念して刊行された総特集ムック『文藝別冊 伊坂幸太郎』収録、作家の創作の原点となった物語。
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クリスマスという特別な日の雰囲気と、少し不思議な出来事が組み合わさっているところが面白いと感じた。探偵が登場するため、事件の謎を解いていく物語なのかと思っていたが、単純なミステリーではなく、人とのつながりや優しさが描かれている作品だと思った。
登場人物たちの会話や出来事がどこかユーモラスでありながら、読み終わった後には温かい気持ちになれるところである。大きな事件が起こるわけではないが、何気ない出来事の中に意味があり、それが最後につながっていく展開が伊坂幸太郎さんらしいと感じた。
クリスマスという「誰かと過ごすこと」や「人とのつながり」を意識しやすい日に物語が設定されていることで、登場人物同士の関係がより印象的に感じられた。ミステリーとして楽しめるだけでなく、人を思いやる気持ちについても考えさせられる作品だった。