あらすじ
2019年8月に刊行された『こども六法』は60万部超えのベストセラーになりました。いじめが犯罪行為であることを子どもたちに知ってほしい、という著者の願いは、予想をはるかに超える支持を得ました。
けれど、「いじめは犯罪!だからダメ」と子どもに教えるだけでは、いじめを防止する効果はない、と著者は断言します。いじめをなくすためには、なぜ法律があるのか、法律と道徳はどこが違うのか、刑罰はなんのために科されるのか、といった法律の根底にある精神を理解したうえで、お互いにルールを守り、相手を尊重する気持ちを育てていくことが必要なのです。
本書は、社会問題になっている話題について、ユーモアや皮肉も交えながら法律特有の考え方を紹介し、多様な人たちが共存できる社会のあり方を考えていきます。ぜひ、お子さんと一緒に考え、話し合ってみてください。
法律のセンスを身につけると、ニュースの見方も深まります。
『こども六法』を親子で楽しく読むためにもおすすめです!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「こども六法」を読む、大人に向けての1冊。「使い方」とは書いてありますが、くどくど本を使った教育の仕方や法律についての詳細を書いている本ではなく、山崎さんが「こども六法」にこめた思いや、いじめ問題対処の注意点など、山崎さんの考え、意図が伝わってきます。
こどもに読ませると生意気になる、口答えをするから「こども六法」を読むのは禁止、というのは大変逆効果で、残念だと私も思いました。”こども”六法ではあるけれど、我々大人こそ学ぶべき事、読むべき本なのではないのかな...。
Posted by ブクログ
法は罰を与えるためだけにあるのではない 学校の校則きっかけに法を縛るものと誤解してる人が多いと伝えてる。使い方と言うより、歪んだ法の捉え方を治そう!と訴えてた。
法律は、人を守るためにある。
Posted by ブクログ
こども六法の著者が、寄せられた批判や疑問に回答していくかたちの本。エキセントリックな批判もあるものだと驚くけれど、親世代は子世代よりも法教育を受けずに育っているからやむをえないのかもしれない。法への意識はおそらく価値観にかかわるところなので、大人のそれを変えるのはとても難しいと思う。他者の意見や解説を聞くよりも、じっくり時間をかけて課題に向きあう機会を持った方が効果的だとおもう。
著者の個人的経験に基づく箇所からはそこはかとなく視野の限定を感じるが、応報、私刑、罪刑法定主義、冤罪、厳罰化など法に関する注目ポイントに触れられているのは評価できる。