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匿名
劇的なことは特に起こらないけれど、ただ一緒にいてくれるだけで満たされる。
そんなふうに寄り添い合える関係へと変わってゆく二人がとてもいとおしく感じました。
上巻に引き続き徐々に木内の不安定さが現れ出て、息苦しい場面も多い下巻。木内の心の病に同調しそうな人は要注意かも。
映画を観るのに集中力が続かない理由も、最後まで読むと単に木内が軽薄だからではないとわかり、再読の際には見方が変わってくる。
コンソメの原材料を書き写した後、真っ暗な部屋でひとり涙を流す木内や、大勢の人への拒否感から新幹線に戻れなかった木内を見ると、確かに恋する相手としては重すぎるように感じる…。
母親に勝手に不幸だと哀れまれている中城も辛い。互いに一朝一夕では解決できない悩みを抱えている二人。
でもお互いの傷を舐め合うのではなく、愛されたい、愛情を注ぎたい中城と、夢を諦め楽になりたかった木内が、孤独を分け合うように温め合っているのがいい。
生きていくために生きられない。そういうことは誰にでも訪れると思う。
描き下ろしは一度別々に暮らした二人が、結局は同居に落ち着く後日談。生まれ変わりを待たずに家族になれそうな様子がほんのり甘めで幸せ。
ただクリームソーダやボディソープと、上巻で意味深に描写されていたメロンが何だったのか…それだけがつかめずちょっと残念。
本物になれなかった自分の投影? それにしては偽物のメロン味を「でもおいしーよね」と言うし、羨ましく思っていたり…。
作品タイトルでもあるのでどうしても気になってしまうけど、そこは木内と中城の生き方のように、答えを出したり、名前をつけたりするところではないのかな。
じんわり
上下巻とも激しい波があったりするわけではないですがじんわりと暖かくなります。静かな作品だな〜と感じました。2人の日常がとても丁寧に描かれていて、余白?というかコマ割り?と言っていいのか言葉がなくて表情のみの部分が結構多くて、でも上手に描くなぁって思ってしまいました。同居していた2人が別々になって、最後に外国で2人で暮らしているというその後のお話が見れたのもとても良かったです。
癒される
作者さん買いです。
それぞれが違う要因で心も身体も疲れていた時に出会い、相手が自分で、自分が相手だと気づいたその時にひとつになったと感じて(泣)静かに心癒されるストーリーです。
救いの物語?
最後の方は急展開で年月がわからなかった。
心の病気は周りの人も蝕む。元カノも頑張ったんだろうなぁー。お互い、良い人と巡り会えて、今度こそ幸せになってはしいあ