あらすじ
曲が書けないほど 全力で書いちゃったよ……(涙)。
マイクをペンに持ちかえて、不埒に、真面目に、時に感傷的に。
時は図らずもコロナ禍という非常事態、
「週刊文春」というステージで綴られた全66篇 “魂”のエッセイ!!
サザンオールスターズのリーダーにして日本の音楽シーンの先頭を走り続ける桑田佳祐が、「頭もアソコも元気なうちに、言いたいことを言っておきたい!」という想いを出発点に、「週刊文春」で2020年1月から2021年4月にかけて連載したエッセイを一冊に結集!
これまで音楽のこと以外はほとんど語ってこなかった桑田が初めて明かす、自身の原点や現代の世相への思い。そこには故郷・茅ヶ崎での少年時代や家族との絆、サザンが結成された青山学院時代の思い出、プロレスやボウリングへの愛、さらに「自主規制」がはびこる日本の現状への憂いや、60代となってからの「人生の目標」などが率直に綴られています。
もちろん音楽についても、自身のサウンドに大きな影響を与えたザ・ビートルズやエリック・クラプトン、ボブ・ディランらへの畏敬の念や、佐野元春や内田裕也、沢田研二、尾崎紀世彦など敬愛する日本のミュージシャンたちへの賛歌、サザンのメンバーやサポートスタッフへの感謝の想い、そしてコロナ下で行った無観客ライブの裏話など、桑田、サザンファンならずとも興味深い話題が満載です。
書籍化にあたって大幅な加筆&推敲を施し、さらに秘蔵カットも掲載!
“ポップス歌手”桑田佳祐が「言葉」として残しておきたかったテーマを全身全霊、縦横無尽、天衣無縫に書き尽くした全432ページ、永久保存版の一冊です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現在66歳の桑田佳祐が2020年から文春に連載した本。
『頭もアソコも言いたいことを言っておきたい』だ。
毎週の締め切りに追われる大変さと書いて遊んで、
楽しんでいる文章もあり、著者である桑田の日常と頭の中が少し見えてきて、嬉しい気分になる。
本書以外でも読んだ気がするが、デビュー曲の
『勝手にシンドバット』は曲名がパクリのサンドイッチだ。
そして、なんとイントロ(ラララの部分ね)もスティービーワンダーの曲を拝借しちゃったらしい。
こんな調子で結構、告白めいた事も書いている。
作曲についても、こう言っている。
『作曲なんてものは、潜在意識の中にいつの間にか
記憶されたものが、偶然出てきただけに過ぎず、
神がかった才能でも何でもない』ということ。
サザンオールスターズのデビュー日が6月15日。
今年2022年で44周年。
その記念日は何か楽しいイベントを行っている。
2018年が40周年、キックオフライブ。
2019年はデータブック刊行。
2020年はコロナ禍に横浜アリーナで無観客配信ライブ。
2021年は映画『稲村ジェーン』のDVD発売。
さて、今年は何をやるんだろう?楽しみだ。
本書では、桑田氏がこの言葉が印象に残った。
『おそらく、一生音楽人生宣言をさせて頂きます。』
Posted by ブクログ
歌詞が好きで小さい頃から聴いていたが、色々な視点があるからこそ。洋楽や歌謡曲も、ラジオ番組を聴かなければ興味を持たなかったと思う。
当時の狙いなども赤裸々に綴っているし、音楽史として、音楽批評家の本よりも楽しく読める。いわゆふ通向けの音楽をかじっても、長くいつまでもとなると、サザンを聴いてしまう。その理由がわかった気がした。
サザンや桑田佳祐の歌は、大人になってから聴くとまた違う印象を持つので、いつ聴いても色あせないと思う。
Posted by ブクログ
桑田さんが2020年から1年半、週刊文春に連載したエッセイ。生い立ちから、学生時代、デビューの頃、愛する昭和歌謡、洋楽、音楽界、そしてコロナ禍での生活について、おどけた調子ながら、その奥には桑田さんの自由で前向き、優しく厳しく、それでいてちょいとシャイな生き方が見えてくるようです。
サザンのデビューはワタシが小学5年の頃で、あれから44年。まさに人生を共に過ごしてきたことになります。本書で紹介されるエピソードの数々は、自分の人生の懐かしいシーンとともに思い出されるものばかり。桑田さんとサザンは欠かせない存在を超えて、すでに人生の伴侶です。
ファンの方にはお奨めの一冊です。
Posted by ブクログ
桑田佳祐氏の著作は全て読んでいると思います。
「ただの歌詞じゃねえかこんなもん」の2冊や
確か週刊プレイボーイで連載されていたエッセ
イをまとめた「ケースケランド」。
いずれもこれらの著作では自身の歌詞へ込めた
思いや、その時代の音楽とサザンオールスター
ズの立ち位置を語る内容であったと記憶してい
ます。
しかしこの本では、もっと深く時間という縦軸
を掘り下げていると思います。
桑田氏自身のルーツなども大いに語っているの
です。
やっぱり桑田氏も年をとったのかなあ(失礼)
往時を振り返って「あんなことがあった」「こ
んなことがあった」と語るがことく、書き綴ら
れているのです。
決して年寄りの(失礼)繰り言だけでなく、軽
妙な雑談のような文体で(この文体は新しい形
です。昭和軽薄体という文章がありましたが、
これは令和軽薄体と言っていいかもしれない、
と思いました)語られる内容は、まるでラジオ
を聞いているようです。
小学生の時に「ザ・ベストテン」で初めて聴い
たサザンオールスターズと歩んだ40年間の幸せ
を改めて感じることができる一冊です。
Posted by ブクログ
これは、"桑田佳祐の歴史"だ。
桑田さんの全てが詰まっていると言っても過言ではない。
人生、音楽のルーツ。
400ページ以上あって、読み応えもある。
読んでいると、桑田さんの声で脳内再生される。
綿々と、音楽の先達の血を受け継いでいるというのはまさにそうで、桑田さんの曲は昔どこかで聴いたことのあるような気持ちになる。
それは、きっと今まで自分が聴いてきた音楽と絡まり合ってきたからだろう。
これからも、桑田佳祐が作り出す音楽を聴き続けたい。
Posted by ブクログ
桑田佳祐の週刊文春のコラムのまとめ
スタッフや音楽に関わる人への
リスペクトや感謝の言葉が記されている。
エンタメのあるべき論と世間とのズレについて
桑田佳祐の考え方に非常に共感出来た。
コンプライアンスって厄介だ。
桑田佳祐にコラムをオファーした
週刊文春はあっぱれだ。
Posted by ブクログ
やっぱり、毎週チビチビと読むのに適している。
それは耐えられない軽さなのか
あるいは桑田節の濃さなのか。
後書き前、425ページの桑田佳祐の顔、表情は良いね。
満足感が素直に、嫌味なく出ている。
なこなかよく出来た人なのだ。
後書きも必読だ。
あとがき
「女房の日記」
Yoko Hara
原 由子
読む価値アリ。
結局、最後は女房に握られている。
Happy Wife, Happy Life
Posted by ブクログ
桑田佳祐の斜に構えない自然体の語りが心地良い。先ず巻頭から下ネタ満載で毒気に当てられる。サザンというバンド名や『勝手にシンドバッド』という曲名の由来のいい加減さ、イントロをスティービー・ワンダーの 『Another Star』から拝借した話など、躊躇なく明かす。とはいえ、「アーティスト」の濫用に「いつの頃からか、歌うたいを「アーティスト」だなんて呼ぶようになったけど、あれ、ナンなんだろうね?アタシは小っ恥ずかしくて、とてもじゃないけと自分の事をそんな風に呼べやしませんよ。」とか、「真面目に語られるエンタメや芸人・タレントほど、つまらないモノは無い。行き着くところ「権威」や「人の道」で武装しないと、芸事も成立しないとしたら…ツライよなぁ。」などと揶揄するなど風潮への辛辣な意見も興味深かった。読みながら列挙された楽曲をもう一度聴いてみたくなる本でした。
Posted by ブクログ
私がサザンオールスターズ、そして桑田佳祐さんのファンということもあり購入
音楽のことはもちろんのこと、ふるさとである茅ヶ崎のこと、ご自身の若かりし日の思い出、映画監督作品である稲村ジェーンのこと、プロレスのこと、サザンのこと、ビートルズのこと、内田裕也さんや松田優作さんのこと、などなど、興味深い内容ばかりでした
よく考えれば当たり前ですが、音楽に対する考え方、取り組み方はやはりスゴイです、そのスゴさを垣間見ることができます。
ファンでないと、「へー、そうやったんや」と唸ることができる場面が少し少なくなるかもしれませんが
目次を見ると結構中身がイメージできると思うので、目次を見て読んでみるか判断してもいいかもです
ファンの方は必読であることは言うまでもありません
Posted by ブクログ
音楽について語る部分はなるほど!と感じるフレーズも。
盲目的なサザンファンではないのであえて言いますが、桑田さんは映画や本ではなく、音楽分野の天才です。
Posted by ブクログ
桑田さんじゃなけりゃ、読みにくかった。
でも、桑田さんだから。
しかも、インタビュー形式でもなさそうだし。
必要以上に腰が低すぎる。
それがイイんでしょうね。
でも、
若い時のほうがもっと尖ってた文章でした。
ま、そりゃそうか笑
Posted by ブクログ
3.5 サザンフロントマン桑田佳祐が書いたエッセイ集。音楽的背景がよくわかって、思わず楽曲が聞きたくなる。65歳で売れてるロックミュージシャンはあまりいない。人生の成功はかねだけではないが、よくわかる。
Posted by ブクログ
のっけから下ネタ全開だったけど、全体的にステークホルダー(と言うのか?)への感謝とレジェンドたちへの賞賛だった。
もう少し桑田さんやメンバーのエピソードが読みたかったな。
拓郎や小田和正へのオファーの話は面白かった。
原坊のあとがきも良かったね。
エリーへの愛も。
Posted by ブクログ
読み応えばっちしの一冊。
桑田さん、こんなにトップスターなのに意外に謙虚。
男性では尾崎紀世彦、女性ではちあきなおみをNO1に挙げてるとこも納得。
稲村ジェーン、WOWOWあたりで放映してくれないかな。
Posted by ブクログ
桑田さんらしいライトな書き振り。しかも、確かな音楽の造詣に裏打ちされていることは感じられる。でも、若い頃書いていた「ロックの子」なんかの方が面白かったような気がする。桑田さんも、年取って柔らかくなったのかなあ。
Posted by ブクログ
桑田さんのまとまった文章を読むのは初めてですが、エッセイという形になっても、その文章が「紛れもなく桑田佳祐の言葉」というカラーをはっきりと持っていることにまず圧倒されます。
過去にサザンのライブを観たことがありますが、とにかく「目の前の相手を楽しませる」ということにかける本気さに感動しました。音楽から文章になっても、その根っこにあるサービス精神は変わっていない気がします。
個人的には文章もいいけど、やはり桑田さんには音楽を作ってほしい、という思いもあり悩ましいところですが…。
Posted by ブクログ
【1冊フォトリーディング】【マインドマップ】
ポップス歌手の耐えきれない軽さ/桑田佳祐
桑田佳祐が作り出す世界が好きです。
在宅勤務が日常となり、仕事の合間の休憩は決まって、古いサザンサウンドを口ずさみます。
”いとしのエリー”と検索すると、歌詞とコード進行が即座に、iPadの画面に現れます。
ギターをつま弾きながら、キリギリスだった頃の学生時代にもどり、すぐリフレッシュ。
私の青春のカーステレオからは、いつもサザンオールスターズでした。
60歳を過ぎても衰えることのない創作活動を続けている桑田さんの
エッセイを2日間かけて、一言一句も読み落とすことなく、背筋を伸ばして、読み終えました。
(全くフォトリーディングのカケラもない読書です)