【感想・ネタバレ】P.As. 3のレビュー

赤石路代

戸籍を持たず、冬羽と名乗る謎の少女が現在の横浜にいた。彼女は因縁のある羽村将臣と運命的な出会いをして、「P.A.」の仕事をすることに。そんな「P.A.」への今回の依頼はメンバーでもある毬谷の初恋の人からのもので…。

[ブクログ · ★★★★☆]

続巻なのでそんなに感想はないけれど、いずれも良いお話でした。
初恋のかえる道
さんにんのロッテ
母が教えてくれなかったこと
の3話が載っています。

[ブクログ · ★★★☆☆]

面白かった。ずっと追いかけてる作者さんで、もう60を過ぎていらっしゃると思うのだけど、感性が若い。服やら小物やら制服やらおしゃれな雑貨やら、イマ、流行っている物が、きちんと出てくる。(だから10年もすると古く思えたりする)

　章題が映画の題名になっているところも良い。とは言いつつ、今巻の3作はどれも見ていないが。

　「初恋のかえる道」が、私は一番好きかな。カタツムリの話の続きのような。この作者さん独特の個人に対する優しさが伝わってくる。
　LGBTQも突き詰めて考えれば、人が人を好きになるのに、常識や社会の規範が果たして必要なのかという問題。昔から聖書では禁止されてたり、迫害にあったり、社会としては差別しなければ成立しえなかったものなのかもしれない。
　だが、この作者さんは、差別はいけないと大上段に構えるのではなく、身近に思える個人の問題として、そういう想いもありだと肯定してくれる。すごい表現力。

　という訳で、私はこの作者さんを全面的に応援しています。次巻も楽しみ。