あらすじ
「観る将」という言葉が定着しました。将棋の細かな知識・技術はないけれど、棋士という人間の魅力にひかれ、温かく見守る人々が増えています。中高年にも若い女性にもファンが圧倒的に多いのが木村一基という棋士。40代を超えると棋力が落ちていくと言われる中、誰もがもうタイトル獲得は難しいだろうと思っていたその時に、まさにタイトルを46歳で初獲得したのです。
出世競争から脱落していくのがサラリーマンの世界。思うようにならないのが社会人の日常です。中高年が木村さんに共感し、応援しているのは、どこかで自分を投影できる人物だから、勝ち負けがはっきり出てしまう将棋というわかりやすい世界の人物だからなのです。
負けて泣き、勝って泣き、解説を担えば、ボケ・毒舌・ぼやき……、皆をひきこむサービス精神一杯の話を披露。「千駄ヶ谷の受け師」「将棋が強いただのおじさん」「おじおじ」「かじゅき」などのニックネームがつくのも人気の証です。
いかに将棋の世界を生き、史上最年長でタイトルを初獲得できたのか? 何を支えに試練を乗り越えているのか? そして何を信じているのか? いかに将棋とプライベートの世界を両立させているのか? など、今まで語られてこなかった興味深い内容は、ビジネスや自己啓発にも役に立つ一冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ターゲッティングが難しい本だなと率直に思ってしまった。
断っておくと私は木村九段のファンであるが、おそらくもともとファンである人には既知のエピソードが多く、『受け師の道』などと比べると内容が薄く感じられてしまうのではないだろうか。私は正直薄く感じてしまった。
かといってまったく将棋に興味がない人が自己啓発的な路線で本書を手に取る可能性は藤井さん羽生さんを取り上げた本よりは低くなってしまうだろう。
というわけで、すでに将棋に関心があり木村九段に興味が湧いてきた、普段自己啓発書を読まない人とかであれば読んでも楽しめると思う。
Posted by ブクログ
あっ、木村先生の本が出てる!しかも、なんかタイトルも良さそうーってすぐに購入しちゃった。
木村一基先生の言葉とエピソードを、それぞれ「人と比べない」や「自分を律する」といった章ごとにまとめた一冊。
筆者が木村先生を尊敬する気持ちは伝わってくるのだけど、個人的にはもっと木村先生とのやり取りの部分を多く見たかったかな、と思う。
言葉の解釈に量を割くと、かえって味気なくなる。
ただ、一つ一つの言葉そのものには、情景がちゃんと乗っかってきていて、良かった。
昨年の王位戦を観ながら、木村先生がタイトルを獲った時の記事を色々読んで、胸が詰まった。
今年も色んな思いを持ちながら、木村先生の対局に注目している。
私のような観る将ビギナーが惹きつけられるのは、その人柄と言葉の選び方の楽しさで。
Abemaトーナメントでは、自身も結果を出しながら、後輩棋士二人をあたたかく熱く励ます姿に、「あー、この方が上司だったら…」と呟いた勢の一人である。
棋士が真摯に盤と向き合う姿勢は、何か常ならぬものを感じ、時に悲哀を感じる。
木村先生を応援したくなるのは、楽しさだと言ったのに、きっとそれだけではない、目を離せない愁いもあるように思う。
悪い意味ではなく、でも、画面を通して人のそうした姿を見るのは、初めてかもしれないなぁ。
そこに筆者とも、共感。
なんだ。本からどんどん私の木村先生に対する思いになっていってしまった。
売り上げに貢献出来ることを願う(笑)