あらすじ
はじめて日本を訪れたときから六〇年。ヨーロッパに憧れていたニューヨークの少年にとって、いつしか日本は第二の故郷となった。京都や東京の思い出の場所、そして大切な友人たち……。日本文学研究に人生を捧げた著者による、変わらないものへの愛情にあふれた自伝的エッセイ集。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
テレビなどで見るドナルド・キーンの語り口は静かで、噛みしめるようだった。そんなキーンの話し方が偲ばれるような,エッセーだ。1990年代後半を中心に,2000年代前半に書かれたものが多い。三島由紀夫,谷崎潤一郎,永井道雄,嶋中鵬二など,最近耳にすることが少なくなった人たちの名前を見つけると、懐かしい。
1章はキーンが訪れた街をとおして、来し方が語られている。2章は日本文学や日本語についてのキーンの思い入れが語られ,学者としての顔が垣間見れる。3章はキーンが親しくした人たちとの思い出が語られている。4章ではオペラについて語られている。キーンはオペラが好きだった。 1章,2章がことに面白かったが、とりわけ東京のいろいろな街(今は消えてしまった地名も)での思い出、漢字に関わる思い(旧仮名遣い,常用漢字,ローマ字表記など),それに奥の細道を辿った東北紀行が印象に残った。
キーンは日本の書物に索引が欠如していることを嘆いていた。この本では,索引が充実している。
Posted by ブクログ
偉人や伝統を含めた過去について、
日本人としてもっと知らないと。
日本文学に、日本の伝統に、触れないと。
分かってるんだけど、なんかできない
そしてロシアについてもっと学ばないと。
Россия, Москва и русский язык всегда меня поддерживают. Они в моём сердце. Надо узнать и понять об них больше и больше
Posted by ブクログ
ドナルドキーンの読みやすいエッセイ。様々なところで寄稿、講演されたものを集めてあるので、読みやすいもののエピソードが重複していたり、文体の統一がなされていなかったところが残念。しかし、海外からみた日本文学がどのようなものか、時代とともに認識の変化などわかりやすかった。
Posted by ブクログ
▼ドナルド・キーンさんと言えば、ガイジンさんですけれど日本文学者。ということは知っていて、このエッセイ集がどこかでたれかが褒めていて、ふらっと買って読んでみました。
▼そしたらびっくり、あまりと言えばあまりにも日本語が洗練されていて。こりゃぁ只者じゃないぞ、と、このエッセイ集を一旦止めて、「ドナルド・キーン自伝」を読み始めたんです。それはそれは面白くて・・・。
▼自伝に大満足して。しばらくしてから、このエッセイに戻りました。そうしたら・・・まあ、予想通りなのですが、自伝に比べたら面白くない。当たり前なのですが。高峰秀子さんだってたれだってそうなのだから。
▼キーンさんがお気に入りの街や思い出の場所について書いたもの、という枠組のようですが、まああちこちの雑誌に出したものたちをまとめた印象。それらの土地や町についての動機がなければ、中身のコクとしては自伝に比べると薄味二次利用感がどうしても・・・。でも、文章は変わらず清新。キーンさんの文章はサラサラのミネラルウォーターの如き美しさがあります。