【感想・ネタバレ】ゴメスの名はゴメスのレビュー

あらすじ

失踪した会社の同僚・香取の行方を探すために坂本は内戦下のサイゴンに赴任したが、到着早々不可解な出来事が続き、ついに坂本を尾行していた男が「ゴメスの名は…」という言葉を残して殺された。香取の安否は、そしてゴメスとは何者なのか……。緊迫した政治情勢下の南ベトナムを舞台に展開される熾烈なスパイ戦を通じて“不安な現代”を浮彫りにした迫真のサスペンス。日本のスパイ小説の金字塔。

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Posted by ブクログ

1954年にジュネーブ休戦協定で、ベトナムは南北に分割された。翌年アメリカの支援でゴー・ディン・ディエムが南ベトナムの初代大統領になる。本書は、ベトナムでの革命・抗争が続いてゆく中の1962年に書かれたスパイ小説である。日南貿易会社の私、坂本は、前任者が姿を消したサイゴンに赴任し、前任者の行方を捜し始める。ガラス張りの靄のかかった状況の中で、確実に危険が迫ってくる。ストーリーは入り組んでいて、敵味方がわからなくなってゆくが、精緻に構成されている。文章は読みやすく、一気に読んでしまった。

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2013年04月23日

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