あらすじ
「おねがいしますっ!」
針を持ってた手をひしとつかまれ、「ひぃ」って小さな悲鳴がのどからもれた。
「助けてください!」
ケガでサッカー部の練習を休んでいた針宮優人は、
クラスメイトの糸井さんによって、強引に被服部の助っ人にされてしまう。
被服部にいたのは、空気を読まない糸井さん、明るく大胆なマスミン先パイ、男子は断固拒否(!)なサンカク先パイの3人だった。
じつは、裁縫が大好きで、得意だったことを見破られた優人は、文化発表会用のドレス作りにまきこまれていく。
ケガを心配して、復帰を待ってくれているサッカー仲間のカイトにはいいだせないまま、被服室に通ううち、優人は、手芸が大好きなのに、一方でそれをはずかしいと思う自分の気持ちにむきあっていく。
ほんとうに好きなことに正直になりたい、手芸男子ストーリー!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分らしくいるって大事なことだと思いました。
主人公は裁縫が大好きな針宮優人。優人は裁縫が好きですが、裁縫が好きなことをからかわれてからこのことは秘密にしていました。中学校でも周りに合わせてサッカー部に所属していました。ですが、怪我をしてしまい部活をしばらく休むことになったときに被服部の糸井さんに声をかけられて被服部のお手伝いをすることに!?
やっぱり、自分らしくいられる場所が一番大切だと思いました。素を隠したままだと楽しくないし、話すのが苦痛になってしまうこともあると思います。私も素の自分を出せないときが割とあります。ですが、この本はそんな私に「素を出していいんだよ」と語りかけてくれました。
Posted by ブクログ
中1の針宮くんが主人公の物語。最初は周りを気にして自分を出せずにいた優柔不断な裁縫男子が、だんだんと自分の思いを出して中学校生活を送っていく。
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女子美の何年か前の国語で出た本。中学生の葛藤を描く、爽やかな作品。小学生でもよめる、簡単なストーリーだが、一生懸命な主人公も周りの友達も、とても素敵。
主人公は手芸が好きだが、男の子が手芸好きなんて言い出せない。そんな葛藤を少し強引な手芸部の女の子な、サッカー部の友達が解きほぐしてくれる。
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手芸好きの男子中学生。みんなに知られたくないのに、被服部の助っ人になってしまう。
好きなものを好きと言いたい。自分にも他人にも正直でいたい。
何もかもが真っ直ぐで、その真っ直ぐなものに心を撃ち抜かれました。これぞYAの魅力。
Posted by ブクログ
手芸が好きだけど中々素直になれない主人公が、部活中に足を負傷したことにより、被服部のサポーターになる話。自分の好きなことを素直に好きだと言えない、思春期らしい悩みが共感できる。児童文学だからか、読みやすい。
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最近、こういう本をよく見る。好きなものを周りに言えないのって苦しいし悲しい。
その原因が、ジェンダーだけじゃなくコンプレックスや人から言われた一言にもあって、男女関係なく誰でも持ち得る気持ちだと伝えてるところが良かったです。
"イメージ"ってなかなか消えないけど、こういう本が増えてるって事は、少しずつ自由になっていっているってことでもあるんじゃないかと思いました。
Posted by ブクログ
自分の好きな事を好きって他人に言えない時もある。
変だと思われないか、笑われないか
男のくせに、女のくせに、変なの、気持ち悪い
そんな言葉の刃物に傷付けられて
自分の殻に閉じ込めてしまう。
この物語の主人公、優人もその1人。
手芸が好きなのに、過去のトラウマによって素直になれず、友達に流されるままサッカー部へ入ってしまう。
手芸男子の成長ストーリー。
テンポがよく、スラスラ読めました。
個人的には手芸部の先輩、サンカク先輩が大好きです。
『好きなものを好きっていって、なにが悪い!』
その通り!
好きな事(物)があるってことは素敵なことだと教えてくれる1冊です。
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主人公は中学1年生の男の子。針宮くん。
友達と一緒にサッカー部に入部して、しっくりこないけど「ぼく」から「おれ」に呼び方をかえて……でも、本当にしたい、好きなことは他にあって。
自分の好きを大切にするのはとても難しい。
でも、チクチクと作業している姿とこうしたらもっと可愛いって手芸のこと考えている時の針宮くん。本当に素敵なんだけどなぁ。
針宮くんと同じ悩みを持っている人も手芸が好きな人も楽しめる本だと思います。私もわくわくに感化されて裁縫セットを探しに押し入れを漁っているところです。まずは、針宮くんが作っていた巾着から!(巻末に作り方が掲載されています!)
シリーズもので現在3巻まで出版されているので、続きを読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
シリーズ3がおもしろかったので1を読みました。
主人公のハリくんは手芸とピンクが好きなだけだけど、隠れ(隠しきれてない)オタクの気持ちがリンクしました。
どこにいても好きなものを堂々と好きって言えて、からかわれない世界になるといいなぁ。
お裁縫がしたくなる良い本でした。
Posted by ブクログ
好きなことを好きと言えること、簡単なようで難しい。
何が普通かという議論はちょっと置いておいて、
少し皆と違うことを好きと言うのはやっぱり勇気がいるのだろう、まだまだ今の社会では。
親がまず、特別扱いしないことが大事かな。
「ストライプ」という絵本を思い出した。
「水を縫う」も。
高学年、読んでくれるかなあ。
Posted by ブクログ
保育園の時に好きな色についてからかわれて以来、
男の子は「これ」、女の子は「これ」という周りからの同調圧力に日々悩む中1男子。
本人は裁縫大好きなのだけど、うまく周りに打ち明けられることができるのか⁈
王道であるが、こういう物語は大好物(笑)
このシリーズ、読むの決定!
Posted by ブクログ
サブタイトル「手芸男子は好きって言えない」の通り、裁縫が好きな主人公の悩みと被服部の女子3人の物語。読後感は良く、爽やかな終わり方だったが、あと一つ物足りない感はあった。
Posted by ブクログ
男子なのに手芸が好きって言いづらい、というのが大前提の話ではあるけれど、まず男子は一人称を「僕」から「俺」にどのタイミングで変えるのか変えないのかという問題まであるのか。
男子って大変だなあ。
好きなものを好きと言える世界は、きっと誰にとっても住み良い世界のはずなのに、それを許せない人たちがいるのはなぜなんだろう。
場合によれば、女子で読書好きなだけでも「クソ真面目」「キモい」「良い子ぶって」と罵られる世界もある。
好きを貫くのも大変だけど、選べるならこの主人公のように環境も選んだほうがいいね。
ハリくんも、もし前の学校のままならこの先地獄を見た可能性もなきにしもあらず。
Posted by ブクログ
LGBTの知識は広まりつつあるとはいえ、
心と身体の性が一致していることが前提で
「男だけど可愛いものが好き」
「女だけどスカートを履きたくない」みたいな、
選択の自由みたいなものは、まだまだだなあと思う。
この作品は被服部に入る手芸とフリルが好きな男の子のお話。お話としては分かりやすく、主人公が最後に「手芸が好き、可愛いものが好き」と胸を張って言えるようになるまでのお話だけど、いまひとつ物足りなかったかも。
同じ部類としては「キャンドル」が鮮烈すぎたからなあ。
ただ、ヤングアダルトでこの作品を作ってくれたことに意義がある。小中学生のほうが、「ほかのひとと違う」ことに厳しいときがあるよね。
ソフトカバーで読みやすく作ってあるのもポイント。