あらすじ
晴れ渡る「空」には、善はあるが、悪はない。能力やノウハウといった「智」。プリンシプルに則して得られるアドバンテージ、すなわち「利」。そして、極めるべき「道」――。わが兵法の道に貫かれる「マインド(心)」は、一点の曇りもない「空」のごとく、限りなく澄み渡る。「地・水・火・風・空」の巻からなる『五輪書』の最後に置かれた文章である。二刀流で知られる古今無双のサムライ・宮本武蔵が遺したとされ、今も読み継がれるこの名著の現代日本語訳と解説に挑んだのが関西大学教授でニュージーランド出身の「実践する武道学者」である。剣道だけでなく、様々な武道に通じる訳者だからこそ、武蔵が示した「直道」や「実の道」の真意に迫ることができる。「拍子」「目付」「吟味」といった『五輪書』を読み解くキーワードにも新たな知見に基づく解説を試みた。自らの「武器」を研ぎ澄ますべく、世界に通用するサムライのプリンシプルに今、刮目せよ!
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Posted by ブクログ
読みやすいと思う。現代風に語るならこういう感じになるかな? という感じ。
元の文も載ってるので雰囲気重視の人もそれで自分なりに読んでも良いと思う。
著書は実践者なのでそういう人が身体を張って現代訳しているので意味は通っていると思う。
Posted by ブクログ
■評価
★★★☆☆
■感想
◯五輪の書について、言葉遣いを現代語風にし、いい意味でアクセントの効いた外来語を交えて翻訳した本。
◯著者自身が剣道有段者だということで、心得がある中で翻訳されている。
◯宮本武蔵は歴史的な資料が少なく、五輪書ぐらいしかまともな資料がないらしい。バガボンドをはじめとした現代の人が持つ武蔵像は、吉川英治の創作によるところが大きいとのこと。
◯
地(軍事思想・武蔵の半生)
水(個人の剣術・身体の使い方)
火(戦略・多数との戦い方)
風(他流の分析)
空(仏教的・短い)
と、巻によって内容が変わっていることが知れてよかった。