【感想・ネタバレ】喜知次のレビュー

あらすじ

菊枕は頭痛持ちにきくというので先祖が植えた菊が咲き、花を摘み始める頃、妹ができた。
日野小太郎は五百石の祐筆の嫡男だ。赤い頬の妹を“喜知次”と呼んだ。
友人の牛尾台助の父は郡方で、百姓の動き不穏のため、帰宅が遅い。少年の日々に陰を落とすのは、権力を巡る派閥闘争だった。
幼なじみの鈴木猪平の父親が暗殺される。武士として藩政改革に目覚めた小太郎の成長に、猪平が心に秘めた敵討ちと喜知次への恋心を絡めて、清冽に描く傑作時代小説。

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Posted by ブクログ

藤沢周平の「蟬しぐれ」を彷彿させる作品という評判を聞いて読んでみたが、三人の若者達の関係に復讐が介在するので、「蟬しぐれ」のような爽やかさはなかった。しかし、登場も少なく、ほとんど描写されなかった花哉の恋心、心の強さが最後にきて効いていてタイトルを何故、喜知次にしたのかがわかったような気がする。良い本だった。

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2019年10月03日

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