あらすじ
【「電子漫画」って…紙の漫画と違うんですか!?】
「私の夢は、編集長になることです!!」漫画好きの就活生・双葉栞は、憧れの大手紙出版社・光栄館の漫画編集者になることを目指し面接に挑むも、社長から「君は読者のままでいたほうがいい」と告げられ不採用に。最終的にたどりついたのは、大手の出版社とは程遠い電子書籍ストアの会社。しかも、当然編集部に入れると思いきや、なぜか営業部へ配属に。漫画を"生み出す"こととは全く違う、「電子漫画」を"売る"仕事っていったい何!?
紙漫画編集志望の新人が電子の世界で大ヒットを生むべくあの手この手で奔走する!? 電子漫画に関わる人々の葛藤や想いをリアルに描いた、笑いあり涙ありラブもあり!? なお仕事ヒューマンドラマ、開幕!
感情タグBEST3
この手としてはマシ
よくあるマンガ編集者を扱った作品。
本作は「電子書籍」専門の会社という事で、その点がまず新しい。
絵はソツがなく、キャラに関しては問題ない。
ただし、背景やシーンなどを考えるとちょっと簡素であり、この辺り「電子配信専用マンガ」の弊害が感じられる。
ストーリーもソツ無いように思えるが、主人公が「紙媒体」をやたら重んじている点にちょっと違和感。
今の時代、特に20歳前後であれば電子媒体の方がむしろなじみ深いはずで、しかも大量に読むのなら電子の方がよほどベターだと思う。
そもそも読者数も今では電子媒体の方が圧倒的であり、「もっと多くの人に読んでもらうために紙媒体でも出すべき」という発想自体がおかしい。
また、本作でもそうだが、紙媒体の大手出版社の作品と比べると、電子媒体の作品はリスクが少ないからか作り自体も軽く、安易な作品が多い。
ともすれば「電子媒体の品ぞろえを増やすためにとりあえず作りました」的な作品が多く、未だに紙媒体と比べると圧倒的に劣る作品が多い。
本作中でそのことに触れていない時点で違和感が大きい。
という事で、やはり高い評価はできないかな。
ただ、電子配信専用マンガの中では「よくできている方」だとは思う。