あらすじ
隣国との和平交渉の特使として、ただひとりの付添人アンディをつれ、南紅大国に向かうシオン・ド・オルレアン。北青王国の王子として生まれ、類まれなる美貌と優れた人格をもつシオンだが、別名は「黒衣の公爵」――彼を愛した者は、みな死んでいった。不吉な運命を抱くシオンを迎えた国王・天人は、シオンの運命と自分の強運、どちらが勝つか賭けようという。それはシオンを愛することに他ならないのだが……。宮廷を舞台に、華麗に展開する愛の物語!
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Posted by ブクログ
SFとファンタジーの中間のようなお話です。
世界観を説明することに結構なページを割いてくれているので、
比較的物語の中に入り込みやすいです。
自分を愛すると不幸になるという悲劇の王子受シオンと、そんな
迷信まがいのものは跳ね返してやる、という敵国の王様攻天人。
シリーズものらしく、この巻はその世界を取り巻く事情などの説明や、
受がどうして黒衣の公爵と呼ばれるようになったかの経緯などに
ついてに書かれている為、ラブ要素は少なめです。
個人的には人型ロボットのミカサ、マウ、ソラや、受の従者アンディ、
攻の従者仁、また受の元従者だったソラなどの脇役が魅力的で
この人達のスピンオフものが読んでみたい……。
特に仁×アンディとか。
シオンの不幸っぷりには同情しますが、なによりもきゅんと切なく
なったのがラストのシオンとソラの再会でした。
ラブより主従の絆にほろりと来てしまいました。
育児型ロボットのソラのエピソードは、何となく三原ミツカズさんの
DOLLを彷彿するものがあって、DOLL好きに自分には堪りませんでした。
さっそく続編読みたいと思います。