【感想・ネタバレ】おくりびと芸人(8)のレビュー

生きている以上、必ずあるもの。だけれども、普段は余り考えることはしないし、考えようとも思わない。そんな「死」について、周囲の人間模様とともに描かれているのがこの本です。

重いテーマを扱いつつも、そこまで暗さを感じさせないのは、コミックであるということは勿論のこと、「死」という境界線を越えた「別の存在」として人を捉えるのではなく、あくまで同じ人間として尊重し大切に思う心が、すべてのストーリーで一貫しているからだと感じます。

読み終わって、「皆、自分は死なないと思って生きている」と誰かが言っていたのを思い出しました。しかし、自分の死を意識するほど人は前向きに生きようとする、と言われます。たまには「自分は死ぬものだ」と思ってページをめくってみるのもよいかもしれません。

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