横手慎二のレビュー一覧
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スターリンという人物の概略を知りたかったので読んでみた本。著者のいうところでは,一般に持たれているような残虐非道の政治指導者ではなく,国内外での評価も相半ばしているそうだ。Posted by ブクログ
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スターリンを再検証する一冊。特にソ連後のロシアでの評価が興味深い。国内と外国とでこれだけ評価が分かれる人物ってすごい。
歴史で語られる、つまり著者が言うところの一般のスターリンに対する評価以上のものは持っていなかった。
なぜスターリンが集団農場化を進めたのか、大虐殺はどんな文脈のうえにあったのかがよ...続きを読むPosted by ブクログ -
スターリンの生涯を概説しつつ、その評価を試みる一冊。
評伝としてもよくまとまっており、
分かりやすく彼の生涯を辿ることができる。
その一方、彼の評価がいかに難しいかを
多くのページを割いて記しており興味深い。
人が人の一生涯を裁くことの難しさを垣間見る。Posted by ブクログ -
スターリンが「非道の独裁者」であったことは確かだが、むしろ彼はレーニンの赤色テロに学んでいる。1990年代以降の解禁文書で明らかになったレーニンによる戦慄すべき指示が、そのことを示している。
さらに言えば、当時のロシアの経済状態や、干渉戦争・侵略戦争にさらされるという強い留保が必要だとはいえ、国家...続きを読むPosted by ブクログ -
極悪独裁者のイメージであるスタリーンの人生を振り返り、スターリンの功罪を客観的にみようとする著作。統治者として、現実的な見方をしていた点が意外だった。現在のロシアとの関わりがもっと記述さているとさらに良かった。Posted by ブクログ
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非道の独裁者として、ヒトラーや毛沢東と並び称されるスターリン。
政敵への粛清、農村からの収奪・飢餓…
しかし一方で、五か年計画などによる重工業化の推進と軍備の整備は第二次大戦の戦勝国に結びつく。
ロシアでもその評価は大きく分かれると言ふ。Posted by ブクログ -
スターリンとか独裁者はイメージがつけやすいから、みんな知ったような気になっている。とりあえず悪党。でもロシアでは偉大な人でもある。こういう人物こそきちんと知っておかなければいけない。
大事なのは、なぜ悪いのか。なぜ悪いことをしなければならなかったのか。冷静に知識を得ること。
この本は広く浅くス...続きを読むPosted by ブクログ -
冷酷な独裁者としてのイメージが強いスターリンだが、ロシア国内では依然として支持する声が多い(ロシアで最も偉大な政治家は誰か、というアンケートで3位になるほど)。
スターリンは何をしたのか。何が国民を惹きつけるのな。ヒトラーとの違いは何なのか。湧き上がる疑問を、生い立ちから歴史を辿り答えてくれる。
歴...続きを読むPosted by ブクログ -
どんな難問でも自分こそが解決できるという自負心と、どんな失敗をしても絶対に自分の非を認めず全て他人に責任転嫁できるだけ厚顔さがないと、”独裁者”にはなれない。
何が詩を書く少年から独裁者へと変貌させたのか、興味はつきない。Posted by ブクログ -
佐藤優氏の推薦本のひとつ。
外務省官僚である著者がロシア駐在時代にまとめた資料による著書。
新書らしく、さっぱりとまとめられている。
本書の特長として、ロシア閣内の不一致が時系列で簡潔に描かれている点を挙げておく。Posted by ブクログ -
―第0次世界大戦は如何にして起きたか
日露戦争の歴史的意義や当時の国際政治の背景について述べた本。特に戦争に至る経緯についてはかなり詳細に筆を割いている。日本側はともかく、ロシア側はかなり重臣間の見解の不一致が深刻だったことがわかった。
さて、当書を通じて参考になったポイントを4点に絞って述...続きを読むPosted by ブクログ -
日露戦争における日露両国の国家戦略を概説。火遊びのつもりのロシアと生き残りをかけて必死だった日本。このギャップが戦争の帰趨を決めたと言っても過言ではありません。Posted by ブクログ
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[ 内容 ]
日露戦争は、日本とロシアにとってはそれぞれにきわめて影響の大きい戦争であったが、客観的になかなか評価が確定していない。
戦後一〇〇年にあたり、その地球規模での意味に言及する試みがなされているが、本書は、ロシア近現代史の視点も含めて、戦争の背景・経過・影響を通覧しようとするものである。
...続きを読むPosted by ブクログ -
全9章、200ページ。
戦史として本書を読むと失望するだろう。
本書は外交史としてよくまとまっている。
巻頭に朝鮮の地図がある。精読にあたって何度も眺めることだろう。
初めに日露戦争前の国際情勢について、簡単な説明が30ページほど。
次に地図、鉄道、朝鮮半島など地政学的に無視できない地理の解説が...続きを読むPosted by ブクログ -
日露両国の視点に絞って書かれた簡潔な日露戦争史。
戦略、外交を巧みに用い、なんとか勝利にたどり着いた日本と、ほとんど何も戦略のなかったロシアというのがよく分かる。Posted by ブクログ -
日露戦争終結(戦勝)100周年の年に出た本。知人(著者の授業を受けたそう)の勧めで読む。
その当時、両国の当事者(戦争指揮者)が、知り得た情報を元に、どう状況を読み、何を得ようとして、どう動いたか、そのすれ違いのさまを丹念に追った作品。
敵のある作戦が偶然にもうまく行った場合に、相手を過大評価した...続きを読むPosted by ブクログ -
第二次世界大戦〜独ソ戦からの流れでスターリン。スターリンの本はあまり良いのが見つからない。何が決定版なんだろう。この本は新書だし、一通り流れが分かるので、そこは良い。ただどうも違う。スターリンはもっと残虐なはず。マオを読んだ時のあのもういいからと言う残虐さのリピートがない。すごくあっさりしている。新...続きを読むPosted by ブクログ
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スターリン 鋼鉄の人
なんと、本名ではない。何となく知っていたスターリンのことがよくわかる。 辺境の少数民族に対する迫害、
テロルを行ったが、自分自身もグルジアの出身。 よくわからないメンタル。 大局を見据えての行動か、はたまた他人の痛みに鈍感な権力の亡者…。 人口が多いと扱いも雜。毛沢東然り。Posted by ブクログ -
ソ連史について殆ど予備知識なく読んだが、このスターリンという男は、農民を餓死させ、妻を自殺に追い込み、側近を粛清しまくったという、ある意味イメージ通りの超絶非情な人物であった。唯一評価できるのは、ヒトラーを打ち負かしたという一点ではないだろうか。某元都知事や某新聞社オーナーがまるで少年のように思えて...続きを読むPosted by ブクログ
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スターリンについての本。スターリンについて知りたいって人についてはこの本で彼の実態に迫ることができる。だけど、分厚い本と比べてみると描写が簡素化されている部分があるので個人的には物足りなかった。Posted by ブクログ