若い頃はなんでもなかったことでも、歳を取るごとに出来なくなる
ことが増えていく。人は年々、身体能力や記憶力が減退して行く。
外出するのが億劫になったり、物忘れが頻繁に起こったり、知人・
友人の訃報も増えてて知り合いの数も減少して行く。
そして、予期せぬ出来事がきっかけとなって生活が追い詰められて
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行く場合もある。本書では高齢者がどんなリスクを抱えているのか。
生活が破綻を来す前にどんな公的支援が受けられるのかを詳しく
紹介している。
老後の蓄えが充分にあったとしても、金銭管理が出来なくなったり、
昨今急増している振り込み詐欺や高齢者を狙った高額商品の
訪問販売に引っかかったり。
また、子供の失業や離婚で高齢になった親に経済的な依存を
している場合や、親族からの金銭搾取によって正常な生活が
送れなくなった高齢者の具体例は、他人事ではない。
思いがけない事故や病気による入院でも経済的な危機に見舞われ
るし、生活が困窮し始めると持病があっても治療を中断してしまい、
あわや…ということもある。
本書では大阪府の例を挙げて、社会福祉事業関連の各種サービス
がどのように活かされるのかを解説している。ただ、支援を必要と
している人に必要な情報が届かないとどんなサービスがあっても
機能しないんだよね。
最近、高齢者の金銭管理を任されていた人が実は預かったお金を
使い込んでいた…なんてニュースもあった。高齢者が入所する
施設での虐待の報道も絶えない。
超少子高齢化社会を迎える日本。介護保険サービス等もあるけれど、
福祉自体がいつ破綻するかも分からない。
そう考えると、なんだかぞっとする。近い将来、生活に困った
高齢者が溢れる国になるんじゃないいのか。