落合博のレビュー一覧
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私は都心の大型書店に14年勤めていた。業務量は膨大だったが、販売・接客と在庫管理に集中していればいい。財務のことや仕入れ計算は担当の部署がやってくれる。個人経営の書店ではそうはいかないだろう。
現在所属する就労移行支援事業所でブックカフェを開業する話が持ち上がっており、事前になるべく最近書店を開いた人の話が知りたくて本書を読んだ。「自分一人でできる範囲のことをする」というポリシーに徹し、シンプルで居心地のいい店を作って日々営業しているのがゆったりとした文面から伝わってくる。それでも本の売上だけではやっていけないという事情もあり、多くのイベントの開催や、飲み物や雑貨などの併売を一人で切り盛り -
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新聞記者を退職して特に夢というわけでもないけど本屋を始めたという人のエッセイ。
本屋を始めた理由より方法を伝えたい、とある。
商いのなんたるかを教われるほど実用ではないが参考にはなる。
でもそれより、やってみたい気持ちになるのが良い。
すごくひさしぶりにちゃんと本を読んだ。
文が読みやすい。
本屋の話というより本屋をしているこの人の語りだから著者に興味を持たないうちは面白くなかったけどそれでも読みやすい。
どういう場を作りたいか、が一番大事かな。
ちょいちょいでてくる妻の描写が失礼で愛なんだろうけどイラっとくる。
いやー尻にしかれてますよワッハッハという昭和感をマイルドにした感じ。 -
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◉極私的話
還暦まであと2年。正確には22ヶ月。個人事業主ゆえ別に定年(退職)があるわけでない。まだまだ働きたい。それも、クライアントからお座敷に声がかかってこその話。そのためには面倒臭いおっさんにならないようにしないと。とは言え、還暦前のザワザワ感、なんだろ?
〈還暦60歳=赤のちゃんちゃんこ着用〉のあの映像がチラつく。最近はTシャツとか天狗パンツとか…数多ある還暦グッズ、あの類いのプレゼントは勘弁して欲しい。もう、すでに決めてる。麻布テーラーで上質な生地で赤のギンガムチェックのボタンダウンシャツをオーダーしようと決めてる。自腹で。
とにかく、いよいよ齢60か…という感慨に、否が応でも浸 -
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定年目前の58歳で、書店員経験ゼロから本屋になった著者の、新聞記者時代から本屋開業期、そして本屋になった現在に至る奮闘記である。
どんな商売をしていても、どんな職業に就いていても、一番大切なのは人と人のつながりなんだなぁと感じた。
今朝のテレビ番組で養老先生がおっしゃっていた言葉が心に響いた。
他人とうまく付き合うには…
自分が心地良いと思う関係でいること!
他人のせいにしたり、他人を変えようとしたりせずに、自分が気持ち良くなれるように心掛けていると、自然と良い関係が築ける。
正確には思い出せないけれど、確かこんな感じだったと思う。
このことを愛猫から学んだという点も素敵だ。
『新聞記者 -
Posted by ブクログ
新聞記者時代の話も本屋の話も、どちらも興味深く読んだ。
記者の知り合いが身近にいて個人的に詳しいため、記者時代の話はとくに「わかるわかる」となった。
何かに受賞した本やベストセラーの本を一切置かない本屋さん。一体どんな本が並んでいるのか。ちょっと行ってみたくなった。東京は遠いけれど。
本屋は正直どこも同じだと思ってきた。個人の書店、田舎なのでなかなかないけれど、見つけたらとりあえず入ってみようと思う。
偶然の出会い、わたしも好きだ。
本の出会いだけでなく、本屋との出会いも体験したい。
そして本屋に限らず、編集者やライター、出版社もまだまだいろいろあるんだなあ。本の分野で活躍している人が本