麻生太郎のレビュー一覧
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元首相の麻生太郎氏が、主に外務大臣をしていたころの経験や知見に基づき、日本人が認識していない日本のすごさを論じている。
知らないこともあり、いろいろ勉強にもなった。日本人にとっては当たり前の、仕事に対する姿勢が外国人からは驚愕であり(まぁそうだろうな)、また、日本が戦後、支援国になってからあらゆる面で外国を援助してきたという事実も感動的である。「いい影響を及ぼす国世界一」というのも誇らしい。
この本では、例えば高齢化、靖国参拝の考え方、中国や韓国との付き合い方など、麻生氏の個人的な見解が羅列されている。現役の政治家でこういう本を出版するのは、確固たる信念がないとできないであろう。
説教臭くなく、経済や政治に詳しくない人にもわかりやすく書いてある。日本人であることに誇りが持てる一冊である。 -
Posted by ブクログ
麻生さんへの興味と長く政治活動を続けた人からみた日本の強みを学ぶべく手に取る。
閉塞感が漂うように感じられる日本について、日本が抱える様々な問題について触れながらもう一度日本の実情について麻生さんが自論を展開している。
トピックはさまざまであるが一貫して日本の未来について明るく感じられ、
日本人として誇りをもてるような内容を汲み取った。
その一方で現在の日本が改善すべき点についても言及し改善策を打ち出している点からも
本当に日本のことを思っているのだということを感じた。
取り上げていた問題
ニート問題・・・経済の観点からはもちろん労働人口の増加が望ましいが、多様化した社会において政府が個人の生き方に枠組みを提供する(負け組、社会のお荷物など)ことはいいとは思えない
少子高齢化・・・現代の社会においては豊富な知識、経験を有する労働力として高齢者は重要な役割をはたしている。人生においては高齢者は社会の目をきにすることなく、余生を楽しむべきである
靖国問題・・・自国を守った祖先を、胸を張って堂々と祀ることのできないことが不自然であること、分祀などを議論することは本質的には間違っているのではないかということ、そしてその問題は政府ではなく宗教法人で管理されていることから生じているのではないかということ
また日本が高く評価されている点で多くのソフトパワーを取り上げていた。
戦後復興の速さに始まり、欧米を追従しようとした明治初期からの富国強兵、発展途上国への支援、クールジャパンと称される日本のサブカルチャーなどなど。
つまり、長い歴史や習慣に基づいた知恵(知識、感性、考え方など)、またそれらから生まれたアウトプットが各国で高く評価されているということ。
また、それらを本当に理解している人はどれだけなのかということである。
「日本が持つサブカルチャーの強みを、日本人は理解していない」
という外国人の日本のサブカルチャーに対する引用があるように。
本の評価としては、民間の社長経験や外交経験豊富な麻生さんが個人的な見解や経験に基づいているといったいい面を含む反面、根拠に乏しいといったこともあり、日本の底力を取り上げるといった大枠を除いてはすこしまとまりにかける印象ももってしまった。
内容としても、日本の底力や今度日本がどうあるべきかといったことに関しては、わかりやすさなどを考慮してなのかそこまで踏み込んだ議論には及んでいないので、年配の方にしてみれば少し物足りないのかと思った。
それでも、一読の価値と期待を踏まえて★5つ。
個人的な感想
・日本に対する評価は外交官だけのものではなく、諸外国に関わるすべての日本人によるものであるのだなと改めて感じた
・日本が世界から高い評価を受け続けるために、少しでも知恵を磨いていきていこうと思った
・民間企業の社長経験などからも、民主主義社会の本質をとらえ、どのように対処していくべきかの考え方を展開していることも非常に説得力があった
なんとなく、雰囲気にのみこまれて日本を憂いている人に読んでほしい一冊。 -
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●先駆者
成熟した民主主義。
環境問題への取り組み(公害を乗り越え、省エネ大国に)。
今後は、少子高齢社会の糸口を見つける役目を担う
●安定装置
多額のODA(韓国83億など合計300億ドル)。
日米同盟による安全と秩序の提供(基地の提供)
●ピア・ツー・ピア
国と国との対等な関係。文化の共有(日韓・日中の間で400万人が往来。)
●時代の急激な変化・IT化の波 → 若者の将来への不安 → ニート
●ジャパニメーション・Jファッション・Jポップがアジアを席巻 → 日本語を学習する外国人おおくなる
●ドラえもんやアトム → 人間の友達 → 科学者たちの夢 → 産業用ロボが世界の4割を占める → ロボット大国に
●ロボットの語源=強制労働を意味するチェコ語:ロボッタ
●ライオンキングの元ネタ=ジャングル大帝。ジダンやトッティは、キャプテン翼をきっかけにサッカー選手に。イラクで活躍した自衛隊の給水車に、キャプテン翼のロゴマーク
●戦後の近代化・工業化 → 平準化教育・個性の排除 → サラリーマンの量産(7割)、きめられた進路・選択肢
●日本の老人はお金持ち(平均貯蓄額2500万)かつ元気 → シルバービジネス(簡易通話携帯など)・労働力。格差拡大の要因でもある
●石炭産業の町・福岡 → エネルギー革命 → 主要産業の転換 → 国立大の誘致 → IT化(4割のシェア)
●国・地方の公務員への経費は合計30兆を超える
●耐震基準を満たしている学校は全国平均で50%
●国際政治 → 力と国益が基本軸 → 両方持つアメリカにつくのが得策
●今後、中国とインドが大きな市場
●靖国神社 = 一宗教団体 → 議員の宗教への干渉は許されない → 政治との分離が必要 → 特殊法人化
●価値の外交 = 日本の普遍的価値(市場経済や民主主義)を広める
●自由と繁栄の孤 = 冷戦期、危機の孤とよばれたユーラシア大陸へ価値の外交をひろめる
●1996年PDDを発表 → モンゴルやウズベキスタンの法制度や司法整備
●中央アジアの原油生産量は2% → 決して少なくない(日本の毎日の輸入量の4割)
●イラクに派遣された自衛隊 → 現地人と一緒にインフラ整備 → 技術伝承 → 日本のイメージアップ -
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ネタバレ元総理大臣、麻生太郎氏が現在の日本について語る本。
ニート、少子高齢化、様々な問題に対して、麻生氏は悲観することなく肯定的に分析していく。
日本はアジアの「ソートリーダー」であると麻生氏は語る。
成功だけでなく、失敗も進んでさらけ出し見本になる存在、それが日本である。
また、有識者は「日本は世界から孤立している」と言うが果たして本当にそうだろうか。
日本の文化、歴史、価値観、日本が世界に与えている影響は計り知れない。
ネガティブ面だけ見るのではなく、まず日本国が世界に与えるプラスパワーを日本国民が再認識する必要があるのではないか。
また国内の問題に関しても麻生氏は悲観することなく切り込む。
高学歴、大企業のエリートの道から外れた人間は本当に「落ちこぼれ」なのか。
真の問題は将来の選択肢を狭める「均質化」教育ではないかと麻生氏は語る。
ニート、低学歴=悪とどうしても決めがちな現代だが、そういったネガティブな決めつけを疑い、別の角度から見直すことで本質が見えてくる。
麻生氏のスタンスは「悪い面ばかり見ててもしょうがない、良い面を見ていこう」のスタンスである。
物事の悪い面ばかり見ていては何も行動できないのは自明だ。
麻生氏のように、良い面を見て伸ばしていく思考法は現代人にとって見習うべきものではないか。 -
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福岡県飯塚市出身の第92代総理大臣。財務大臣、副総理、内閣府特命担当大臣(金融)等の現職で、麻生セメントの元社長、モントリオール五輪ではクレー射撃日本代表として出場したこともある多才な政治家。
日本はどんな国なのか。
日本で生き、暮らしている中では、なかなか世界からどう評価されているのか、アジア諸国から見た日本、世界での役割、何を期待かれているのか等、よくわからない。
マスコミの話ばかり聞いていると、ついついネガティブなイメージを植え付けられそうだが、本当にそれほど駄目な国なのか。
日本が各国でODAとして開発援助してきた地域では、その作られた建造物の見事さだけにとどまらず、日本から派遣された技術者たちの仕事ぶり、集合時間前にきちんと並んで待っていることや、納期を守るということ、働くことについての価値観や労働の美徳等、日本で普通に行っているスタイルで仕事をしたことが高く評価され、日本人への信頼やメイドインジャパンへの信頼を勝ち取っている。
そんな日本は、アジアの中で常に先頭を走り、アジア各国がこれから直面するであろう事態を正面から受け止め、知恵と国民性で乗り越えてきた。それは、高度経済成長であったり、バブル崩壊、少子高齢化、格差社会、過疎化等の社会現象である。それを紆余曲折、失敗も成功もしながら乗り越える姿をアジア各国は見てきた。
今後、経済成長するアジア各国でも起こり得る事態への備えとして、日本が経験してきたノウハウを提供していくようなことも求められるかもしれない。
トヨタやソニー、カラオケやマンガ、ニンテンドーやJポップが世界経済に貢献し、インスタントラーメンやカップ麺がどれだけの人を救ったかは言うまでもないが、日本のエネルギーは日本人の中にある。
その当たり前こそが世界のニーズなのかもしれない。
麻生さんの祖父、第48~51代総理大臣吉田茂は「日本人のエネルギーはとてつもないものだ。日本はこれから必ずよくなる。日本はとてつもない国なのだ」とよく語っていたそうだ。
今こそ自分自身の中にある日本人のエネルギーで、日本をさらによくしていこうと思うと同時に麻生さんの肝の座った男っぷりに魅了された。
麻生無双とも表現される麻生節は、敵を作ったり、「失言」の類いにされたりすることもあるが、肝の座った物言いと態度、ぶれない姿勢や、類い希な金融感覚は、存在自体に華を感じる一因になっている。 -
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106とてつもない日本2007
・日本の強み
1アジアにおけるソートリーダー:人より先に難問にぶち当たらざるをえない→他の人にとって教材
2アジアでのビルトインスタビライザー:近隣諸国が経済的苦難→支援の手を差し伸べる
3アジアでのピアツーピアの構築:国対国の関係に上下概念はなし
@cpa_1992
・私は、選択の自由こそが大事であるということを前提に考えていきたい:平準化教育は戦後サラリーマンを量産する上では優れたシステムだったが、、、
・麻生太郎さんの国家観について書かれた本。賛同する部分が多く、自分の考えを言語化するのに参考になった -
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世界における日本の立ち位置を再認識できたのは良かった。周辺国にとって「日本はアジアにおけるビルトインスタビライザー、つまり安定勢力として機能」し、自国については「日本は世界が全体として安全、平和なことに、自らの繁栄を託す国である。」と麻生さんは表現されていますが、この姿勢は、この先も日本が外交での選択肢を考えていく上で大切なスタンスだと感じます。そうなれば、ODAも単にバラマキと揶揄するのではなく、その観点から考えて有効なのか検討していくべきなのだろうと思えました。
日本の底力を語る第二章では、どこでも語られるような日本の技術やサービスの質に焦点を当てるのではなく、サブカルチャーやニートを議題にしているあたりは麻生さんらしさなのかなと思う。
特にニート問題に関しては、そのものよりもその前後にある「教育」と「社会」に着眼されています。
戦後、発展途上の日本において最も必要とされていた労働者やサラリーマンを量産する上では優れていた平準化教育も、職業や価値観の多様化、雇用の流動化が進んだ現代では錯誤したシステムになってしまっている。一方、その均一した教育の先には、先行きの全く見えない混沌とした社会が広がっている。
その狭間に立たされる彼らは、そうした構造が故に考えを突き詰めても答えらしい答えは見出せず、モラトリアムを再延長してしまう。そこに社会への参加の動機付けをいくら施しても問題の解決にはならないとの見解には非常に納得させられました。
政治家は言葉だけ。確かにそのイメージしかない。
でも、それに対して放つ「ビジョンとは大風呂敷である」
これはいい言葉だと思う。
負け犬根性が染み付いているのか、能ある鷹が爪を隠し過ぎているのか、日本は自分達を控えめに見過ぎた故に、ついには気付けなくなってしまった部分が結構あって、それらを掘り起こすには過剰なくらいの気構えも時には必要なのだろう。
しかし、本にすると面白く読めるのに、こと政治となると、なぜこれほど無味乾燥になるのかとも感じた。国民と読者は同じ人間なのに、同じ人間である政治家と著者は違う方向を見ているからという気がする。国民を見ない揚げ足取りの討論大会に辟易していることに早く気付いて欲しい。