西山清のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者亜h、キーツを中心に19世紀のロマン主義文学を専門とする英文学者です。本書では、旧約聖書および新約聖書のいくつかのエピソードを紹介し、その神話としての意味について考察をおこなっています。
ロマン派の詩人たちはその文学活動を通して、彼らの生きた時代にふさわしい、あらたな「神話」を生み出しました。彼らの文学活動をみちびいたのは、神話的想像力というべきものでした。このことから、古代の人びともまた、同様の能力にもとづいて神話を語ったのではないかと考えることも可能でしょう。
著者は、「世界とその中に生きる人間は有機的に結ばれている」と述べています。こうした世界観は、ロマン主義に特有のものなのかも