公文俊平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一見易しい本だが、社会の歴史を巨視的に捉えた、とてつもない奥行きを持つ議論。しばしば読み返すことになりそう。(以下、この本の要約ではなく、私の意見である)
気の早い人は「ポストモダン」と言うけれど、まだまだ近代化はピークを迎えたくらいであって、定着と呼ぶには早い。「ポストモダン」ではなく「ラストモダン」と呼んだ方がいい。もちろん「ポストモダン」も始まりつつあるが、いま前景化している(観測される)のは「ラストモダン」のほうだ。
「富を得る能力が人の価値である」というような「富のゲーム」の価値観(文化)においては、ベーシックインカムの受給が「スティグマ」になってしまう。しかし人々の価値観が「智 -
Posted by ブクログ
構成も注釈も図解も申し訳なくなるくらい明快で分かりやすく、言葉ひとつひとつが丁寧に送り出されていて、大切に受け取ろうと思わざるを得ません。
「いま」を形作る「いままで」を、S字波曲線によって様々な尺度から読み解き、そしてこれからを考えてみる。長い長い歴史の中で自分の立っているほんの一瞬の、しかし激動の面白さを思いました。いや生き残れるか瀬戸際でもあるけど。
中高生の社会の授業でやっりたいなああああ!と思いました。難し過ぎるというなら噛み砕いて。だってこれこそが社会の勉強をする意義であり目標だし、社会や歴史そのものをこういう形で理解した上で知識は必然的に必要になるし、ゴールと走るべき道筋と、