吉富有治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大阪府と大阪市を統合する「大阪都構想」が、住民投票の結果、僅差で否決された。本書は、ジャーナリストである著者が住民投票前の2013年に著したものであり、橋下徹氏を中心とした大阪維新の会がめざす大阪の将来像について私見を述べている。
結論から言えば、著者は大阪都構想に懐疑的な立場だ。区割り、財政調整、法的な課題などのハードルに加え、大阪の経済が浮上するきっかけになる点についても疑問視している。個人的には、非常に的を射た意見だと思う。
確かに大阪府と大阪市の二重行政の解消は必要だ。しかし、住民生活に多大な影響を及ぼすであろう「大阪都」にしてまで行う必要はあるのだろうか。二重行政となっている分野ごと