鈴木宣弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨今の日本の食料事情、ヤバくない?!
乳製品が足りなくなったと思えば米が無くなる。
戦争による飼料や燃料費の値上がりは、
食品の価格高騰…っていうのは理解していたけど、
生産者にその値上がり分が、還元されてない事実。
単純明快!卸業、小売業が、自分たちの都合の売値で買っていく。生産者の売値ではないという。
この仕組み,おかしいでしょ?
それじゃあ、より良い野菜を作っても、
無農薬で努力して作っても収量減少、
売値は叩かれたんじゃ、生産者(農家)も
やる気なくす、食べていけない、と言って
継承者が居なくなり、放棄耕作地が増え、
挙句に消費者は、食べるものがないたら、高値になったと困ってしまう。
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Posted by ブクログ
カロリーベースで食糧自給率37%の日本。
今は輸入すれば問題ないと思われているが、、
昨今の国際情勢不安を考えると、
いつ食糧輸入ができなくなるとも限らない。
食糧安全保障は必須。
それなのに、、
日本政府は日本の農業を見殺しにしようとしている。
補助金漬けというのは嘘で、
欧米などは食糧を外交戦略のツールと考え、
関税、補助金、所得補償、あらゆる手段を使って
自国農業を守っている。
それをせず、
酪農家に増産のための投資を迫りながら、
コロナで需要が減っても資金援助しようとしないのが日本。
海外からの農薬チェックもザル。
種子はハイブリットが幅を利かせ、儲かるのはアメリカのモンサント。
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Posted by ブクログ
今世紀に入った頃から、日本って兵糧攻めされたら一発で滅ぶよなとなんとなく思っていました。ロシアのウクライナ侵攻で、食糧を輸入に頼っているとまずいというのが顕在化しましたが、そうした、自給自足してないといかにやばいかというのを、データに基づいて検証した、素晴らしい本だと思いました。(しかも土や土地にまで言及あり)
自分はデスクワークをする貧乏な未婚中年男性ですが、体力があれば農業やりたかったです・・・。
そもそも、あの、戦時中に、都会の人が食糧がなくて、衣類と交換してもらいに田舎の農家に行くも相手にされない、という話がありますが、まさにそんなことになるんじゃないかと。最終的に命をつなぐのは食べ -
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今後「食糧危機」は「人災」で起こることは間違いない、また日本の総合的な穀物自給率10%未満は餓死を招くことも間違いないだろう。特に日本政府の米国穀物の規制緩和要求から禁止薬物・禁止成長剤混入物でも優先輸入させており、日本の自給率を更に低め農業を壊滅状態にさせている。現実、他国で輸入禁止の発がん物質が混入米国穀物(牛肉・豚肉・鶏卵・小麦・大豆・ポテト・レモン等)に対して産業省、財務省は目を瞑り、国民の健康を無視し始めた。例として発がん物質である禁止薬物・成長剤・除草剤は「ラクトパミン」「エストロゲン」「グリホサート」などであり米国産日本向けの肉類、穀物類、肥料に含まれている。(米国産国内向けと日
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面白かった。
タイトル付けが上手いね。気になって手に取ってしまう。
日本の食料自給率が低いというのは、もはや周知の事実だと思う。
しかも、本書によれば、その自給率はカロリーベースではない。生きるのに必要な食料は、本当はもっと足りない。
さらに、その算出でさえ、楽観的な見方を含むらしい。
食料といえば、穀物や食肉などを思い浮かべるけれど、必要なのはそれらだけではない。植物を育てるにはカリウムが必要。そのカリウムに関しては、日本はほぼ全てを輸入に頼っている。というのは知らなかった。
よく言われるのは、日本の農業政策は過保護だということ。農業が過剰に守られている、という意味。そして海外の農業は -
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2022年2月に始まったウクライナ戦争で、燃料費や物価が高騰し、食品も例外なく値上げが続き、国民を苦しめている。にも関わらず、政府は防衛費(軍事費)予算を増額し、敵基地攻撃能力を高めるなど安保3文書を閣議決定するなど、専守防衛をかなぐり捨てて,貧国強兵に驀進(ばくしん)している。本書の著者は、国防安全保障より日本国内の食料・農業を守ることこそが防衛の要であり、それこそ安全保障と説諭する。世界と比較して日本の農業の実態と食の実態を多面的に検証し、批判的意見にも適切に反証する。食糧危機が起きたとき「オスプレイやF35戦闘機で餓えはしのげません」と喝破(かっぱ)する。政府の食糧危機対策も運動場やゴ
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工業vs農業で語られることの多いTPP参加の賛否。実は
関税撤廃の話だけではないのだが、本書では食の安全
保障の観点からTPPをはじめ、アメリカが仕掛ける戦略
を解説している。
怖いよ~。今でさえ食料自給率が39%の日本なのに、
TPPに参加してアメリカから大量に安い食料品が入って
来たら、自給率は益々低下する。
「安くなるんだからいいじゃない」。価格面だけを考えたら
そうかもしれない。でも、ちょっと立ち止まってみよう。
数年前、バイオ燃料ブームがあった。その時、何が起こった
か?トウモロコシ価格の高騰ではなかったか。
「いや、日本の主食は米だから大丈夫」。うん、トウモロコシ
ではない -
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農業改革の本丸は、次のプロセスになされようとしている。①農林中金の貯金の100兆円とJA共済連の共済の55兆円の運用資金を外資に差し出そうとし、② 日本の農産物流通の要の全農をグローバル穀物商社に差し出す。③独禁法の違法適用で、農協の共同販売と共同購入を潰す。この3つが農協改革の本丸である。農協は共犯ではなく、買取に農協が金融をやる必要はないと言った。大臣発言も間違いだ。
令和はこの騒動の原因は①減反のしすぎ、②稲作農家が冷えが根底にある。③王者の生産への影響4需要の増加がが加わり、米細が一緒に顕在化した結果であるある米不足の根本原因を解消しないと問題は解決しない。 -
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農水省の発表によると、2022年度の統計で、コメ農家などの収入は国からの補助金を含めて378万円だった。ここから肥料台や光熱費などの377万を差し引くと、所得はわずか1万円?!しかしどれほど赤字が出ても国は補填しない。これが日本のコメ作りの現状だそうだ。
また、日本のカロリーベースの食料自給率は今や40%を切っている。お金を出したら買える状態が続けばいいが、昨今の国際的な政治情勢を鑑みると、何が起こるか分からない状況だ。戦争や災害等で輸入が止まれば、日本人の食は一気に窮地に追いやられてしまう。
前半では、様々なデータをもとに、今の日本の食を取り巻く状況がギリギリの状態であることが示されていた。