菅聖子のレビュー一覧
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ネタバレパンの缶詰とサブタイトルにあり、自分も買ったことあるブランドかなと思い手に取り。
家の備蓄用に購入したパンの缶詰が期限切れしてしまったので購入し直そうかなと思っていたところでした。
まさにこの本の企業「アキモト」のパンでした。とても美味しくて、ふわふわと甘く缶詰と思えないクオリティに最初は驚きましたが、どんな発想でパンの缶詰を考えたのか、どのような努力や苦難があったのか本書を読むとよくわかります。
「甘すぎるんでは」と思っていましたがわざと甘くしているということも本書を読んで知りました。
確かに被災した際、傷つき気持ちが折れている中でこの甘いふわふわしたパンを口にしたら元気がもらえるかもしれな -
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かなり前の話になるが、一時期、東京の街中で『京都市東山知恩院前上ル 一澤帆布製』というタグがついたバッグを持った人をよく見かけた。私が気付くくらいだから相当流行っていたのだろうし、私の目に留まるくらい目を引くものだったのだろう。布製のバッグが欲しいなと思った時に思い出して探してみたのだが、『信三郎帆布』というタグのものも出回っていて「いろいろあるのかー?よくわからんな~。」と思って買わずじまいになってしまった。有名だったらしいお家騒動も有りがちなことかと思いあまり興味がなく今日まできてしまった。興味がない、というのは全く恐ろしいことである・・・。ひょんなきっかけで目にしたこの本で、ああ、あのバ
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ネタバレ一澤帆布といえば、京都では知らない人がいない帆布の
カバン屋さんです。
その一澤帆布の先代が亡くなり、遺言状が2通出てきたことから
始まった、遺産・後継者争いの裁判の話は、皮肉にも一澤帆布の
名前を全国的に広めるきっかけになりました。
私は先代が亡くなった年にはまだ京都に住んでおり、翌年に
離れたために、実際に裁判が始まってからの詳しい経過や
地元の運動、空気などを感じることができませんでした。
裁判の最初の判決は、素人が考えてもおかしなもので、
きちんと遺言書の真偽を調べた上での判決とは思えず、
法の裁きの場で、こんな不当な決定がなされるんだ・・・と
愕然としたものでした。
裁判に -
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ネタバレ京都では有名すぎる かばん屋 一澤帆布。先代が亡くなり 遺書が二通見つかり 跡継ぎではない長男が裁判で勝ち実権を握ることに。
数年前に騒がれた相続税争いの本があることを日経新聞で知り読んでみました。
友達が持っていた シンプルだけれどしっかりとした作りのかばん。私も欲しいと思っていましたが 丁度裁判の時期と重なっていたようで 当時のネット検索では 信三郎帆布 と一澤帆布と両方でてきて良く判らず 信三郎帆布では 新たな環境で頑張ります、と笑顔の人たち。
どこで購入していいやら判らずそのままうやむやになってしまっていましたが、この本を読み納得しました。
筆跡鑑定が ここまでいい加減なものなのかとい -
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ネタバレ[ 内容 ]
「泥沼」「確執」「骨肉の争い」京都の老舗ブランドで何が起こったのか。
一度はすべてを失ったかに見えた経営者夫妻。
彼らがスタッフと一丸となって新ブランドを立ち上げるまでを綿密な取材でまとめたノンフィクション。
手間ひまを惜しまずに作られる「信三郎帆布」の全てを紹介。
[ 目次 ]
第1章 お家騒動(振り向いたらあかん 2通の遺言書 ほか)
第2章 信三郎帆布の挑戦(潔う捨てましょう 新しいブランドネーム ほか)
第3章 3代目信夫が語った「一澤帆布物語」(初代、喜兵衛はハイカラ男 京都バンドと華やかな人脈 ほか)
第4章 帆布かばんができるまで(帆布のにおいの中で 大企業との落 -
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この本を手にすることができて本当にうれしい。
でも、それだけで終わってはいけない。僕らはこの本を読めることに感謝すべきである。
西の都の老舗で勃発したできごと。
遠く離れた東の都にいる僕らは、このできごとを直接見聞することはできないし、新聞を始めとするマスコミの報道は乏しくかつ断片的なものであった。
インターネット情報は多々あったものの、何を信じていいかわからず、僕らの勝手な心配は募るばかりであった。
2008年11月の逆転勝訴という判決があったからこそ、僕らはこの本を目にすることができる。
裁判を勝利に導いた(協力した)すべての人に感謝したい。
その頃、僕らが知りたかった -
Posted by ブクログ
先代の信夫の死が巻き起こした「お家騒動」の記憶も新しい一澤帆布、その後を追ったルポルタージュ。信夫の三男・信太郎とその妻、職人たちと、彼らを支える京都の人々の人間模様を背景に、裁判での勝利までを追っている。
なお「一澤帆布」という会社は、今年7月8日から営業をストップしており、分家した「一澤信三郎帆布」が事実上正式な後継会社となっている。そういえば今夏、サントリーが一澤帆布とタイアップした商品(プレミアムモルツ六缶が一澤帆布プロデュースのバッグに入ってるやつ)を出していたのを見て(買って)「え、一澤ってこんなことやるとこだったっけ?」となんとなく訝しく感じたものだが、このビールが出たころには