車折まゆのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「美しいこと」を読んでから、いつか他の木原さんの作品を読んでみようと思っていたのですが、ある本屋で大量に発見。まとめ買いをしたうちの一冊を今日読んでみました。
巻末をみるとかなり初期の作品らしいのですが、ほかのBL作家さんによく見られるような、初期故の文章の不安定さが無く、すんなり物語に入っていけました。(文章が稚拙だといちいちひっかかって、物語に入り込めない。または時間がかかってしまう)
1冊にまとまっているものの、どうも章立てにしてはすんなりいかないなと思ったら、各々別に書かれたものらしいですね。それなら納得です。
話自体はよくある設定、ひねりもないので、短時間で読んでしまえて、あまり印 -
Posted by ブクログ
ネタバレ里見浩一は、友人が持ってきたゲイ向けの雑誌を、他の友人と共にふざけて眺めていた。
そのうちに誰かが文通コーナーに書いてある相手に「手紙を出そう」と言いだし、相手が好みそうな内容をみんなで並べ立てる。
その手紙を「里見の名前で出していいか?」と聞かれ、「いいよ」と答えてしまう。
数日後、里見の下に届いたのは、「一度会いたい」と書いた手紙の返事であった。
「人の真剣な気持ちを笑うような真似をするな」と友人に言われたものの、里見の想いを寄せる相手が「見に行きたい」と言い出したことから、里見は断りきれずついつい「いいよ」と言ってしまう。
待ち合わせ場所に指定された喫茶店で、指定された席 -
Posted by ブクログ
旧版を昨年読んだ時、浩一(高校生・攻)がノンケなのに何で、と思い
今回は出会いのきっかけにいくら高校生の好奇心とはいえ
幼い行動にイラッとしてしまいつつも、まぁよい作品だと思えたのは
浩一と先生(ウケ)の心理的攻防が非常にいいと思ったから。
表題作に続く短編『冬日』でも、先生の葛藤がよかったんだけれど
あとに続く書き下ろし『春の嵐』にも言えることだが
何で幼馴染が、何で親友までもが、そんなにすんなりと
男と関係を持てるのかというBLマジック的な展開がいささか…。
BLだからなんだろうけど…うーん…。
そこは醸すだけでよかった気がする、先生の幼馴染。
そして本音を言えば、浩一の親友、柿本まで