藤井龍二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
確か30年くらい前の秋だった。
夜中に卒業した小学校の校庭にそっと忍び込み、
父と母とともに、流星群の鑑賞会を開いた。
確か、獅子座流星群だっただろうか。
本書は、春夏秋冬の星座や南半球に見られる星座、さらには、街中でも見える星についてまんがを交えて平易に紹介する。
個人的には、月の挙動が印象的だ。
一般的に、皆既月食は、太陽と地球、月が一直線に並ぶ結果、地球の影響を受けて満月が地球の濃い影に完全に入り込んで暗くなる天体現象をいう。
大気汚染等によって皆既月食による月は、赤銅色に見えることが多い。
しかし、最近は、皆既月食による月が赤銅色だけでなく、青い色にて観測可能のようだ。
本書によると、2029年の元旦に日本でも気象条件等によっては、いわゆるターコイズ・フリンジ→トルコ石の縁取りを目にすることができるらしい。
本書を通じて、星空の奏でる物語等をほんの少し身近に感じられるようになった気がする。
私見だが、ギリシャ神話として語り継がれている物語は、概して甘く、切ない。
それにしても、あの時に観た流星群の光景は、今でも鮮やかに目に浮かぶ。流星群が閃光を放ったかのように見えた。極太の閃光が、眼前を覆ったのだ。
父は夜中の鑑賞会のことなど、とっくに記憶の彼方に吹き飛んでしまったようだ。
私は、父と母とともに過ごしたあの時のことを、
いつまでも胸に抱きしめていたい。