現代ビジネスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本の深刻な問題を世界と比較することで解決のヒントを与えてくれる本。いじめは先生や家庭だけに責任があるのではなく、学校という特殊な環境が生み出しているものでもあると著者は論じている。また、暴力を振るって相手を傷つけたりしない限り刑法で罰せられず、「いじめ」という言葉で片付けられてしまうことも原因にあると言っている。たしかにと思った。
高校、大学と大人になるにしたがっていじめは減っていく。そう考えると、小学校、中学校でいじめに遭っている人は、中学校を卒業するまでは卒業認定をもらえるフリースクールに通うのも手である。一方で学校側はいじめを防ぐために、もっと対策を講じていくべきだ。詰め込み教育ばか -
Posted by ブクログ
日本の「死角」というと、日本人が見落としている「盲点」を鋭く指摘するような本を期待するが、これは中々自由なエッセイで、ほとんど視界に入っている社会課題という印象。その課題に向き合う発想の一部に、見落としているアイデアがあるという構成だ。
「日本人は集団主義」という幻想というテーマでは、アメリカも案外集団主義だよ、という盲点。死角ではない。他には、なぜ若者は結婚しないかという問いにおける本質的な理由。日本の学校から「いじめが絶対なくならない構造」、地方で拡大する「移動格差」など。
ー 仮に一部の狩猟採集民が肉ばかりを食べて生きていたとしても、そのことと、かれらにとって肉食が最適かどうかは別の -
Posted by ブクログ
対外的な視点を見るとき、中国というフィルターが間に入って西洋を見るようになったと感じること。日本の勢いがなくなった。このままではいけないという危機感がある。対内的には、世界からの批判が根強い人権に対する意識の問題。今回、被災地の体育館避難の常識が問題ということにハッとされた。避難者は援助を受ける客体ではなく、援助を受ける権利者でなくてはならない。言われたらそうだなあと思う。国費によるホテル避難など、イタリアにできて日本できないことはないだろう。でも何か違和感もある。うまく言い表せないが、その違和感が消化できていない日本の人権意識の問題点なんだろうと思う。