野田佳彦のレビュー一覧
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第95代内閣総理大臣である野田佳彦氏の著書。
民主党が政権を獲得する前の2009年7月発行。
民主党政権の体たらくを知ってしまった後に読むのは、なかなか味わい深い。
本書を読む限り、野田氏は現状の問題点を改善することに重きを置いている政治家のように思える。政権交代をテーマにした本だからということはあるのだろうが、日本をどのような国にしたいという理念というものはほとんど感じられなかった。総理大臣時代も何をしたいのか(私には)よく分からない人だった。
民主党からまた自民党へ政権が交代した後、野田氏の存在感は全くと言っていいほど無くなった。今後、また政治の舞台で存在感を示すことはあるのだろうか。 -
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ネタバレ現首相の野田佳彦の著書であるが、彼と共鳴できるところはかなりあるように思える。
「自民党は賞味期限切れ。1993年以後、オーラのある宰相は出てこないだろうし、出てくる必然性もない。」
「傾斜配分をすることで自民党は持ってきたが、もうそういう時代ではない。与党のために与党をやっているのではダメだ。」
「優秀なスタッフをたくさん雇って、議員は減らすべき。単にコストカットでは駄目だ。」
「一般会計では80兆円だが、特別会計は200兆円以上ある。小泉改革ですら、特別会計にメスを入れていない。」
「外交はアメリカ基軸であるが、云わなければならないことはいう。それが外交であるはず。国連を通してで -
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政権交代後間もない頃だったか、その少し前辺りだったかに購入した本。ずっと本棚に眠り、今更ながらやっと読んだ。当時は野田さんのことをよく知らなかったが、政権交代で具体的に何が変わるのかを知りたくて、その手がかりに勢いで買った本だったと思う。
説明が分かりやすく、とても読みやすかった。「非自民党」を貫いてきた野田さんだからこそ、自民党批判に対しては非常に説得力もある。読後、自然と民主党への期待感みたいなものが湧いてくる。でも、今更ながら読んでしまうとそれも若干拍子抜け。
政権交代で国民が民主党へと期待を託した以上、野田首相には何かそれに応えるような成果を、せめて国民を裏切ることのない政治を進めてほ -
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本の内容は一貫していて「非自民」の必要性を述べていました。意外なことに正論が多かったです。安全保障の政策とかまぁまともだなって思えました。(訪中時の野田さんの強気な対応、あれを誇らしげに語っているのは大変危険なことに感じられましたが…)
地方での演説活動など実体験の絡んだ話は野田さんが持つ政治観の原風景を見れているようで興味深く読ませていただきました。
野田さんには政治への強い信念があることは感じられましたがだからといって今の民主党政治の体たらくぶりを容認するつもりはありません。想いを結果として見せて欲しいです。
(浮動票は不動になるっていう洒落、どうしても書きたかったのだろうなぁ) -
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ネタバレ野田総理が民主政権になる直前の2009年に書いた本。政治に対して、国防に対してなど自分の基本的な方針が書いてあり、野田総理がどういう人物かを知るには良い本だと思う。
書いてあることは自民卑下・民主賛美が過ぎるきらいはあるけれど、「中庸」をうたい至極まっとうな常識論が書いてある。もし発売当時にこの本を読んでいたら、共感して民主に投票することも考えたかもしれなかった。
しかし、民主政権の体たらくを見てしまった以上、この本の内容を手放しで信じる気にはなれない。今の野田総理にこの本を読ませて、「ねえ、今どんな気持ち?」と聞いてみたいくらいだ。
今の野田総理がこの本を書いた頃の思いを今でも胸 -
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新総理「どじょう宰相」野田氏の著書。
民主党政権交代前夜の2009年6月に記されたものなので、当時の民主党の勢いがよく現れている。
野田氏がどのような政治思想でどのような志を持っているのかに興味があるので読んでみた。
以下、抜き書き。
政治家に求められる最低限の資質は、夢・矜持・人情。
<自民党はすでに消滅している>
「非自民」を貫いてもう一つの保守政党をつくることが矜持
政治家の原点は田中金脈であり、この国の金権風土を直したいということ
自民党は1998年8月9日に死んでいる
細川政権での教訓は、政権というのは簡単に投げ出してはダメだということ。
政治活動の原点は、23年間の早朝辻説 -
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代表選の演説をたまたまTVでみていたのですが、一番話がうまかったのが野田総理だと思いました。その野田さんが書いた本を見つけたので、彼が総理である間に読もうと思い購入し読みました。
確かに、書いてある内容は平易で読みやすかったです。ただし内容は政権交代前に書かれてある内容で、野党時代の意見が多く、彼はこの内容を今読み返す必要があるのではとおもってしまう内容でした。
首相公選性についての部分で、彼の意見(提言)として、与野党での申し合わせで、与党の代表が交代する時(総理が交代する時)には必ず、衆議院の解散総選挙を必ず実施すべきであると書かれてあります。。。。 -
Posted by ブクログ
自衛官の父を持ち、「反自民の保守」を一貫して標榜してきた民主党の衆議院議員(現財務大臣)の著書。自らの生い立ちや経歴を交えつつ、政治家としての意見と展望を語る。
55年体制の崩壊と共に「自民党」は消滅した、と言う。著者によると、これは与党に復帰した後の自民党は、公明党など他の政党との連立を組むなど、与党の座に執着するのに手段を選ばなくなり、何度も総裁の首を挿げ替えている点に表れている。そのため、55年体制崩壊前の自民党が持っていた「安定性」という長所が失われた。
他には国会議員を削減する代わりに、スタッフ(秘書)を充実させること、年間200兆円以上の規模を持ち、無駄遣いの宝庫とも