黒岩比佐子のレビュー一覧
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私は明治時代に生まれなくて、本当に良かった。
自由な恋愛も許されず、旦那は妾を持ったり娼妓と遊び歩いても当然なのに、女の不倫は姦通罪で逮捕されるとか、ありえない程の男尊女卑。
でも、女が人として扱われるようになったのなんて、人類の歴史の中でもほんの最近のこと。。。まだ女が人間扱いされていない地域だってたくさんある。
そんな世界では、到底生きていける気はしないな。
この本で、一番驚いたのが、妾を蓄える、という意味の「畜妾」という言葉・・・。ちくしょう、と読むそうです。
同じ家の中に、妻と妾が同居!とか、女中として雇っておいて主人が手を出す(拒む権利ないんだよね・・・?)とか、お給料を払って妾に -
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これは労作だ。ずっしり重い。書き上げて間もなく亡くなられた著者が自分と同年代の方と知り、なんとも言えない気持ちになった。執筆途中で膵臓ガンが発見され(すでに転移もあったという)それでも「きっと乗り越えられると信じている」と「あとがき」は結ばれている。胸が痛い。
幸徳秋水や大杉栄と比べて「地味」な印象の堺利彦の足跡を、あまり知られてこなかった売文社の活動を中心にたどったもの。丹念に一次資料にあたっている著者の誠実で情熱的な姿勢がひしひしと伝わってくる。
調べていく中で、堺利彦の人間的な魅力に惹かれ、それを多くのひとに知ってほしいと願った著者の気持ちがよくわかった。「冬の時代」を、あたたかい心 -
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維新後の華族(旧宮家・公家・大名家)のお嬢様について書かれた本
正真正銘の純お嬢様は、日常生活・恋愛・結婚
身につけて置かねばならぬ嗜みの多さ等々
何から何まで大変としか言いようがない!
さぞや不自由だったと思われる。
仮に自分が山ほどの富と名誉と引き換えにお嬢様生活をしろ、と
言われても断る。人生楽しくなさそうだし。
けど…このお嬢様たちはきっとそんなことは当たり前で
つまるとかつまらないとか、自由とか不自由とか
考えたことなかったんだろうな。
本物は幼いころから「ノーブレス・オブリージュ」の精神が
躾けられていて、そのように在ることは当然と思っているらしいので。
あと今でもこういう純 -
Posted by ブクログ
ネタバレ食べることが好きです。
食材が調理によって姿を変える――千切り、短冊、乱切り、千切る、そぎ切り、ぶつ切り、サイコロ、三枚おろし等々の下ごしらえ。そしてこれらを、焼く・炒める・揚げる・蒸す・煮る等の加熱を施す。あるいは生食も。たった一つの食材でもカットと調理の組み合わせて数え切れないほどにその姿を変化させ、さらに添え物との組み合わせを考えれば無数のバリエーションが存在することになります。
また食材や調理法には、地方独特のものがあったり、その独自性も風土であったり天候であったり文化であったり、はたまたま歴史的な理由や由来があったりするわけです。
そう、料理って素敵なのです。これを舌で味わい、