立川昭二のレビュー一覧

  • 日本人の死生観

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    日本人の死生観
    著:立川 昭二
    ちくま学芸文庫 タ 5 3

    日本人は山や木、岩石や鳥獣までをカミと考えて崇拝する
    人間にとって最後に残されたものは、「祈り」である

    日本人は、古くから死を「帰るところ」、「この世」から、「あの世」への旅。

    死ぬことは、「土に帰る」こと

    気になったのは、以下です。

    ■西行

    死を願う

    願はくは、花のしたにて、春死なむ、そのきさらぎの、望月のころ

    伊勢神宮にて

    何事のおはしますかは、知らねども、かたじけなさに、涙こぼるる

    ■鴨長明

    ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず

    日本人にとって、人生とは、ゆく河の流れ、である

    日本人は死を

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    2024年10月24日
  • すらすら読める養生訓

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    自分の精神支柱本。養生について語られており、非常に興味深い。原文と訳が同時に書いてあり分かりやすい。体調が不調になると繰り返し読んでいる。先人のいう事は間違いなし。

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    2023年09月25日
  • 日本人の死生観

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    「カミ」と「ほとけ」――日本人の宗教観
    「あの世」と「この世」――日本人の死後観
    「いのち」と「たましい」――日本人の生命観
    などを概観しながら、著者は西行から日本人の根源的な答えを求めた。
    花のしたにて――西行
    憂へ悲しむ――鴨長明
    ただ今の一念――吉田兼好
    旅を栖とす――松尾芭蕉
    老いの楽しみ――井原西鶴
    気をめぐらす――貝原益軒
    足を知る――神沢杜口
    闇はながれて――千代女
    あなた任せ――小林一茶
    天地に羞る――滝沢馬琴
    時を待たむ――良寛
    おわりに 日本人の死生観
    といった内容ですが、先人が書き置いた詩、歌、文章からそれぞれの死生観を導き出していたのだが、まず、西行の生き様、死生観に後

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    2022年04月07日
  • 日本人の死生観

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    日本人の死生観 立川昭二 筑摩書房

    文学史を学び北里大学と言う医者の環境に身を置き
    死や老いに関する哲学を覗き見た人なのか?
    西行の死生観に始まり鴨長明・吉田兼好・松尾芭蕉
    最後に良寛へと12人の詩と生き様を通して
    ニホンに根付いてきた死生観を掘り起こすと同時に
    現代人の死生観と比較して見るために
    自らアンケートを集めて分析する

    この極東列島と言う吹き溜まりである
    有史以前からの多民族国家でありながら
    あるいはだからこそ生まれた
    執着のないあの世とこの世を行き交う
    根深くも静かな死生観を生み出したのだろうか

    死の恐怖というよりも
    流れに参加する旅の冒険で
    知ることの楽しみを分かち合う

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    2022年01月17日
  • 養生訓に学ぶ

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    「身」は確か妊婦を象(かたど)った文字で、中身が詰まった状態を表す。そして、身から振る舞いという言葉が連動する。「体が動く」だけではなく、スタイル(石川九楊)を含んだ所作を示す豊かな表現だ。

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    2023年05月22日
  • すらすら読める養生訓

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    養生訓って今の視点から見ると間違っていることが多いんだけど、そういうところはカットして、今でも共感を得そうなところだけ紹介した本。
    性についてのところが面白かった。「ペッティングだけして射精しないのが良い」みたいなこと書いてるけど、いやいやいやいや……と多くの男性は思うに違いない。

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    2018年08月08日
  • からくり

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    ネタバレ

    機巧図彙の復刻版や解説本が無かったとき、唯一その内容をほぼ網羅したこの「からくり」は自分が子供のときから興味を持っていた茶運人形やその他のからくりの機構を図解し、寸法の詳細は別として複製しようと思えば複製出来る位の説明をしている。これらのからくりが西洋のからくり人形とは独立して時計の技術から派生していることが興味深い。
    この本を購入した直後にプラスティックモデルで茶運人形が発売され、早速買って試して見たが、動作は同じでもやはりプラスティックと木製の趣の差は如何ともしがたい。
    先人の知恵を思い知る一冊。

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    2015年11月08日