丹下和彦のレビュー一覧

  • ギリシア悲劇 人間の深奥を見る

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    この作品ではギリシア悲劇の起源やその流れをまず序章で学ぶことになります。

    そこから時代順に、アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスというギリシア悲劇の重鎮たちの作品を通してその奥深さを考察していく流れになります。時代を経ていくにつれて悲劇の内容がどう変わっていったのかが非常にわかりやすく説かれているのでこれはとてもありがたかったです。

    名前は知っていてもなかなかその中身までは知らないギリシア悲劇。そのギリシア悲劇の奥深さを知れるおすすめの入門書です。

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    2024年08月22日
  • ギリシア悲劇 人間の深奥を見る

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    取り上げられる作品
    ・アイスキュロス:「ペルシア人」,「オレステイア」三部作
    ・ソポクレス:「アンティゴネ」,「オイディプス王」
    ・エウリピデス:「メデイア」,「ヘレネ」,「キュクロプス」,「オレステス」,「バッコスの信女」

    知を愛し探求しようとする者が必ず通る道といっても過言ではない,ギリシア悲劇。本書はそのいくつかを解説するもので,劇からみる人間性について考えさせられる。

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    2021年04月25日
  • ギリシア悲劇 人間の深奥を見る

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    2023/8/27
    紀元前の劇なので、そんなに拘りはないだろうと斜に構えていたけど、大間違い。社会情勢をうまく取り入れた内容であると知った。
    さらに、想像もできないほど昔なのに
    当時の様子を想像できるような良著

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    2023年08月27日
  • ギリシア悲劇 人間の深奥を見る

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    ギリシア悲劇初心者でーす(^^)/

    きちんと読んだことあるのは唯一「オイディプス王」である
    しかしながら強烈なインパクトを私に与えたこの作品
    一体なぜここまで理不尽な運命を背負わせるのか?
    不条理作品かつ救いようがなく何を見いだせばいいのかよくわからなく切ない思いだけが残った
    そののち、様々な悲劇物語を読んだものの、何を読んでも「オイディプス王」よりマシじゃんか
    と思えてしまうことに…
    一体全体なぜこのような作品が紀元前に生まれたのか気になる
    この悲劇の世界をちょっと覗いてみたくなり本書を読んでみることに

    ちなみに後世に残されたギリシア悲劇は33篇のみで、紀元前五世紀に創作・上演さ

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    2023年05月29日
  • ギリシア悲劇 人間の深奥を見る

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    その多くが散逸しわずか33編しか現在に残っていないギリシア悲劇。その中から「オレステイア」三部作や「オイディプス王」、「メディア」など特に有名な7作を丹念に読み解いていき、そこに古代ギリシアの精神を明らかにする。
    この読み解きがとても面白い。例えば「アンティゴネ」では、話者不明のたった一つの台詞から主人公アンティゴネの死への願望と逆説的な生の想起を見出し、そしてそれらを集約した人間的英雄像にまで話を飛翔させる。そこまでの解釈が正しいのかどうかはわからないが、とにかく力の入った読み解きようで、なるほどこんな読み方があるのかと驚きがある。それはとりもなおさず、現代に残るギリシア悲劇がいかに深く、そ

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    2014年10月28日