萩原健のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ガザ地区で人道医療援助団体に属して活動した日本人活動者のルポ。
日本に直接影響を与える事は少ない紛争問題はマクロの視点から見がちであるため、ミクロの視点から語ってくれる本書は貴重だ。結局いくら和平を声高に叫ぼうが、実際に戦闘が行われ被害が発生しているのである。
これがパレスチナ側によった本である事は間違いない。本人すら否定しないだろう。イスラエルにも当然言い分はあるに違いない。しかしそれでも何とかしてガザへの攻撃はやめられなかったのか。イスラエルの恣意的な非攻撃地帯の設定にどれだけの無力な住人が被害を被っているか。このミクロの視点を忘れてはならない。
しかし同時にマクロの流れを無視するわけには -
Posted by ブクログ
本書は、ガザ地区に国境なき医師団の緊急医療コーディネーターとして入った著者の活動記録です。日々のニュースでは決して知ることのできないガザ地区のリアルがありました。
ストーリーとして読みやすく、言葉が頭にスッと入ってくる感覚があり、一気に読み終えられます。また、色々と考えさせられたり得られたりすることも多かったのですが、ここでは3つほど上げようと思います。
1つはイスラエルは何の権利があってガザを封鎖し、パレスチナ人の生命・生活・安心を奪うのだろうか、ということについて考えさせられた、ということです。
すなわち、イスラエルは市民に害が出るのはハマスの責任としているが、実態を見ているとそうで