藤井聡太さんは、題名の「天才」という表現すら薄っぺらく感じるほど、飛びぬけた、至高の存在なのだなと分かる本。
色々な視点で記事が構成されるので、藤井さんの存在が多様な視点からつかめて楽しい。
・杉本師匠が出会いからプロになり突き進む9年間を語る
・未曽有の29連勝を1局ずつ見開き2ページで振り返
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・同世代の若手棋士たちとの関連
・羽生、渡辺など錚々たる方々の感想
杉本さんのインタビューを読むと本当に心のこもった交流をしているのだなと思う。
それでいて、身内としてベタベタ接するのでもなく、関係性も一定の距離感を持ち、一人の独立した人間として幼いころから藤井さんときちんと接しているのも大事なのだろうと思う。
29連勝は改めて読むと、本当に奇跡に近いことを、デビューから成し遂げてしまった、信じられなさが実感できる。
羽生、渡辺さんのような孤高の存在すら、異次元(の予兆がする)と語っていること。
規格外とはこのことなのだろう。
藤井さん自体のインタビューや掘り下げはないけれども、周辺インタビューから浮き上がるルポと言う意味で楽しく読めました。