菅野久美子のレビュー一覧
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ネタバレ昨今、「人と人のつながりが希薄になった」とよく言われる現代。
孤独死も特別な出来事として捉えていない人も多いだろうし、自分も社会問題化していることは知っていたのだが、実際に日本で年間3万人以上が孤独死している現実を知ると当然他人事ではない。
年齢、年代で区切ったデータなので統計では拾いきれない人たちの数も合わせるともっと数は膨大になるという。
元警官の人が死体を引き揚げる部分の描写はかなりリアルで、死を誰もが身近に捉えざるを得ない迫力がある。ノンフィクションで身を立てる作家の真剣味を感じた。
女性よりもコミュニティや友人を作るのが下手な人が多いのは男性なので、自分も気をつけないとつながり -
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気軽に読める本だと思って興味本位に手にとって見たが、女性の孤独や地位について深く考えさせられる1冊だった。
女性用風俗(女風)だなんて、中年以上の年齢で、特定富裕階層の女性だけの嗜みという偏見を持っていた。利用者の実態は、年齢層を問わず、低所得者や主婦などまで多様である。
サービス内容も、普段実現出来ないプレイのみならず、揉みほぐしのマッサージ、カスタマイズデートや人生相談などなど、多岐に渡る。セラピストにはマルチタレントが求められるので、驚いた。
そして、利用者同士の強固なネットワークにも驚かされる。めでたく女風を卒業した後も続いていく友情の形を知った。
女風は、性欲解消、話し相手、娯楽 -
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孤独死は独身・一人暮らしの課題
現状、独身者、一人暮らしが急激に増加した日本では、若い人も含め年間3万人の孤独死が発生しており、老人のみならず若い人でも死後の処理相談などに関して圧倒的に増えている、と言う。更に孤独死の予備軍が1千万人いる日本は社会問題化しており、一度「事故物件」(孤独死・自殺・殺害・病死)となった場合には周辺の住民、家族へのインパクトも費用負担も大きい。 それには少なくとも一人暮らしの人が絶え間なく社会との繋がり(民間サポート・SNS・支援団体等)を続けていく事が必須だ、と言うこと。今後はIT、生成AIなどの機器等による見守り緊急通報システムなどで孤独死が減ること、また孤独死 -
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特殊清掃…殺人現場、遺体発見が遅れたせいで腐敗やダメージが進んだ部屋、ゴミ屋敷化した部屋などを掃除するお仕事。
特殊清掃を請け負う5人の方の人生とその現場、
そして亡くなった人の見え隠れする人生を描いたルポ
まるで本からその現場の温度と臭いまでが伝わってくる…
著者の思いまでもが伝わってくる…
そんな文章と内容
ペットボトルにひたすらためた尿
体液をすって蛆だらけの布団
天井までゴミだらけの部屋
カビだらけの部屋
腐って床が抜けそうな部屋
「人が死んだらまず目玉にウジがわいて…」
そうか…死ぬことっていうのは血液循環がなくなるから体が腐ってくるってことか…
当たり前のことだけどそこに人